療育手帳とは?お得な制度やメリットとその唯一のデメリットとは!?

療育手帳とは?お得な制度やメリットとその唯一のデメリットとは!?

療育手帳は、素晴らしい制度。私も息子の療育手帳をもらい、利用しています。
「取得でデメリットは無い」と言われる療育手帳ですが、実は、全くないというわけではないんです。
 
療育手帳とその沢山のメリットをご紹介するとともに、「知的障害者」として扱われ、思わぬことに、とならないため、あらかじめ知っておいてほしい「デメリットとなりうる事例」をご紹介します。
 

療育手帳とは

療育手帳とは、知的障害児(者)の福祉の向上を目的として、一貫した指導・相談を行うとともに、各種の援助を受け易くするために発行された手帳です。(厚生労働省の「療育手帳制度要綱」による。)
地域によっては、「愛護手帳」などと呼ばれることもあります。
療育手帳 岐阜県
なお、ブログなどで療育手帳のお写真を掲載され、個人の管理番号やお名前が見えてしまうようなものを拝見します。
個人の管理番号は個人情報で大切な物で、偽造して以下の割引制度などを悪用される可能性があるため、番号やお名前を隠されると良いですね。
 
 

療育手帳の交付対象者

療育手帳の交付対象者は、児童相談所又は知的障害者更生相談所において知的障害であると判定された者、とされています。
 
 

療育手帳の交付申請先と手続きについて

療育手帳の交付申請先は、都道府県知事。政令指定都市(政令指定都市とは政令で指定する人口50万以上の市のこと。)にあっては、市長)となっています。
 
療育手帳の手続きについては、居住地を管轄する福祉事務所の長(福祉事務所を設置しない町村にあっては、当該町村の長及び管轄の福祉事務所とする。第七において同じ。)を経由して都道府県知事に対して行う事になっています。
 
つまり、療育手帳の手続きは、市役所や町村役場で手続きが行えます。
障害者関係の制度を市役所で申請
 
 

療育手帳や知的障害児で「お金がもらえる」「割引き・減免がある」お得な制度

療育手帳を見せるだけで受けられる制度もあれば、申請や受給者証が必要な制度で療育手帳を取得していると申請時に有利なものもあります。
減免や手当が受けられるか、支給額などは、療育手帳に記載された障害の程度により異なります。
制度は市町村によっても違いますので、詳しくは、市町村などの担当課へご相談ください。
療育手帳のお得な制度
 

特別児童扶養手当・・・療育手帳取得以外の手続きが必要

精神または身体障害者の20歳未満の子どもを養育している方へ支給されます。
療育手帳取得以外に手続きが必要です。市町村の障害福祉課にお尋ねください。
 

障害児福祉手当・・・療育手帳取得以外の手続きが必要

精神又は身体に重度の障害があるため、日常生活において、常時介護を必要とする状態の20歳未満の方に支給されます。
療育手帳取得以外に手続きが必要です。市町村の障害福祉課にお尋ねください。
 

特別障害者手当・・・療育手帳取得以外の手続きが必要

日常生活において、常時特別な介護を必要とする等、在宅の最重度障害者に対し支給されます。
療育手帳取得以外に手続きが必要です。市町村の障害福祉課にお尋ねください。
 

障害基礎年金・障害厚生年金・・・療育手帳取得以外の手続きが必要

国民年金の加入中に病気やけがで一定の障害の状態になったとき、また、20歳よりも前に同様の状態になったときは、障害基礎年金を受け取ることができます。
同様に、厚生年金の場合は、障害厚生年金を受け取ることができます。
 
療育手帳取得以外に手続きが必要です。
障害基礎年金のお問い合わせは、市町村の国民健康保健の担当課、厚生年金のお問い合わせは年金事務所にお尋ねください。
 
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軽度の発達障害者が社会人になってから、療育手帳をもらっていない、障害の証明ができないことで困ることがあります。
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心身障害者扶養共済の加入・・・療育手帳取得以外の手続きが必要

障害者を扶養している保護者が、自らの生存中に毎月一定の掛け金を納めることにより、保護者に万一のこと(死亡・重度障害)があった場合、障害者に終身一定額の年金を支給する制度です。
療育手帳取得以外に手続きが必要です。市町村の障害福祉課にお尋ねください。
 

税金の控除及び減免・・・療育手帳取得以外の手続きが必要

障害者について、住民税、所得税、贈与税、相続税、自動車税などの減免があります。
詳しくは、市町村の税務課にお尋ねください。
療育手帳取得以外に手続きが必要です。市町村の障害福祉課にお尋ねください。
 

預金の利子がアップ「ニュー福祉定期預金」・・・療育手帳取得以外の手続きが必要

各種の障害・遺族年金、特別障害者手当、障害児福祉手当、特別児童扶養手当、児童扶養手当等の受給者について、ゆうちょ銀行の定期貯金の店頭表示金利(預入時)+0.25%アップするという優遇制度です。
1年の定期預金について、300万円までが対象になります。
手当の受給者証の原本の呈示が必要になります。
詳しくは、ゆうちょ銀行にお尋ねください。
 

預金等の利子が非課税「マル優」・・・療育手帳の呈示でOK

障害者等のマル優(非課税貯蓄)と言い、預貯金や国債・地方債などの利子は、障害者等に該当する人の貯蓄の利子等については、金融機関の合計などの合計350万円までが、一定の手続きにより次の非課税制度の適用が受けられます。
療育手帳や身体障害者手帳、障害年金の受給者証やマイナンバーの呈示による。
詳しくは、各金融機関へお尋ねください。
 

市営駐車場等の使用料金の軽減・・・療育手帳の呈示でOK

療育手帳の呈示により、公営の駐車場料金が割引されます。
岐阜市内では、金公園の駐車場の料金が半額になる、岐阜公園の駐車場の駐車場料金の免除される、など軽減があります。
詳しくは、市町村の障害福祉課へお尋ねください。
 

JR新幹線・地下鉄・タクシー・飛行機・高速道路などの割引き・・・療育手帳の呈示でOK

ほとんどが、提示でOKですが、高速道路のETCの利用では事前の手続きが必要になります。
詳しくは各交通会社へお尋ねください。
療育手帳で公共交通機関が割引に|澄川綾乃のカンタン家庭療育
 

療育手帳で駐車禁止が除外

障害の程度が、重度(A)や、歩行が困難なことにより社会生活が制限される人、その他の主に重度の障害の場合に、駐車禁止除外指定車標章の発行により、駐車禁止が除外されます。
詳しくは、最寄りの警察署へお尋ねください。
 

NHKの放送受信料・・・療育手帳の呈示以外の手続きも必要

療育手帳の呈示と手続きにより、NHKの利用料金が割引されます。
岐阜市の場合、半額免除の申請時には、療育手帳の呈示と、世帯主の証明、全額免除の申請時には、市の発行した証明書の提出が必要になります。
詳しくは障害福祉課または、NTTの放送局にお尋ねください。
 

携帯電話の障害者割引・・・療育手帳の呈示でOK

療育手帳の呈示により、携帯電話の使用料金が割引されます。
詳しくは、各携帯電話会社へお尋ねください。
 

青い鳥郵便はがきの配布・・・療育手帳の呈示でOK

日本郵便(株)は、身体障害者及び知的障害者の福祉に対する国民の理解と認識を更に深めることを目的で、重度の身体障害者及び重度の知的障害者の方で、希望される方に、青い鳥郵便はがきを無償で配布しています。郵便局で療育手帳の呈示して申請します。
詳しくは郵便局でお尋ねください。
 

公的な文化施設等の割引き・・・療育手帳の呈示でOK

公的な文化施設等で、療育手帳の呈示により、利用料金の割引きが受けられます。
岐阜市歴史博物館、加藤栄三・東一記念美術館、岐阜市科学館、長良川うかいミュージアム、ドリームシアター岐阜、プラザ掛洞、岐阜県美術館、岐阜県博物館、リフレ芥見歩行浴プール、 岐阜城、ぎふ金華山ロープウェイ。
岐阜県の河川環境楽園にあるアクアトト。
詳しくは、市町村の障害福祉課へお尋ねください。
 

各レジャー施設の利用料の割引・待ち時間の軽減

ディズニーランド・ディズニーシー、USJ、東山動物園などで、療育手帳の呈示によって、利用料金の割引をうけることができます。
また、ディズニーランド・ディズニーシーでは、並んで待てない発達障害の子どものために、ゲストアシスタンスカードを発行し、並んで待たなくても良いなどのサポートを受けることが出来ます。
>>療育手帳の呈示で受けられるゲストアシスタンスカードとは

療育手帳でレジャー施設が割引|澄川綾乃のカンタン家庭療育
 
 

知的障害者が受けられるサービス・日常生活の支援・・・療育手帳の呈示以外の手続きが必要

障害者の通所支援事業

市町村や病院の療育とは別に、児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援があります。
療育園は、かつての名称で、現在は、児童発達支援、医療型児童発達支援のいずれかに位置づけられています。
長良医療センター作業療法
 

障害者の相談支援事業

上記の通所支援事業や、下記のサービス事業を受けるに当たり、個別支援計画書が必要となります。
岐阜市の場合、自分で作成しても良いが、専門家に利用計画や個別支援計画を立ててもらうことができ、大半の人は、相談支援事業を利用して作成してもらっています。
計画相談支援、障害児相談支援、地域相談支援、の3種類があります。
詳しくは障害福祉課へお尋ねください。
 

障害者の移動支援事業

屋外での移動に著しい制限のある障害者の社会生活を営む上で必要不可欠な外出及び余暇活動等の社会参加のための外出について支援します。
詳しくは障害福祉課へお尋ねください。
 

障害者の日中一時支援事業

障害者の介護を行う方の疾病や休息などの時、施設にて日中のみ預かります。
詳しくは障害福祉課へお尋ねください。
 

訪問入浴サービス事業

常時介護を必要とする、重度の障害者で医師が入浴を認めたものに、自宅にて入浴支援が受けられます。
詳しくは障害福祉課へお尋ねください。
 
 

療育手帳・障害者の福祉制度の詳細は

上記の療育制度については、岐阜市の「障害者の明日のために」を参考にして書いています。
岐阜市の障害福祉課で配布していますので、詳細はそちらの冊子でご確認ください。
岐阜市 障害者の明日のために
 
 

「心の問題」だけではない、療育手帳の唯一のデメリットは!?

このような、療育手帳や障害者に対する充実した制度。
これらを受けることで、子ども本人だけでなく、親も、金銭的だったり、余暇の充実などのメリットがあります。
 
ただ、療育手帳が「知的障害者」のための手帳であるために、その申請をすることで、自分の子どもを障害者としてしまう、という気持ちがおおきく働いて、申請をためらわれる保護者の方も多いのが現実です。
 
療育手帳を取得したからと言って、それによって、障害者の扱いを受けて、就職に不利になる、という事はありません。
逆に、ごく軽度の障害で、子どもの時は必要なくても、大人になって、会社でうまく人づきあいが出来ず、退職した時などに、療育手帳を取得していないと困ることもあります。
>>知らないと将来損をする「障害年金」 発達障害関連の制度
我が子を障害者にしたくないけれど・・・

 
その一方で、デメリットかな、と思われることが1点だけあります。
それは、療育手帳が小学校の就学の判定の1つの判断材料となりうることです。
 
小学校の就学については、子どもとの面談、保育園や幼稚園への聞き取り、療育機関からの聞き取り、親からの聞き取り、手帳の有無や判定結果などから、総合的に、その子にどこの就学先(特別支援学校か、特別支援学級か、普通学級か、通級指導を受けるかどうか)などを判断します。
 
療育手帳の判定が、自分の思う「子どもの発達の程度」と違ったり、子どもが療育手帳更新時の発達検査で実力を発揮できなかった場合、療育手帳の判定が、実際より低く出てしまったがために、小学校の就学時に、自分が希望する就学先では無い判定が出る事もありえます。
 
こういった場合には、就学判定の親の聞き取りの時に、その旨をしっかりと説明しておくと良いです。
 
また、子どもの状態は、療育手帳の障害の程度と実際の程度はあっている、けれど、親の気持ちとして、どうしても普通学級に入れたい、などの場合もありますよね。
就学判定結果は、原則、親に強要するものではない、とされています。最終判断は親が決定します。
だから、就学判定で支援学級判定が出たから、支援学校判定が出たからと言って、必ずしもそこに進学しなければいけないわけではありません。
 
判定が出た学級や学校の様子をよく見学されて、お子さんにとって、どこで過ごすことが、これからの成長に良いのかを、よく考えた上で決定してほしいと思います。
 
判定結果どおりに進学してうまくいかなかったケース、判定を押し切って進学してうまくいかなかったケースもあります。
先の事は予測できませんが、うまく行かなかったときの一番の被害者は子どもです。
子どものために、現時点で、最善と思われる進学を考えてあげてくださいね。
カンタン家庭療育 入学
 
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