私の発達障害(自閉症)育児

多動ADHDの薬を飲むかどうか迷いと決断

多動ADHDの薬を飲むかどうか迷いと決断

多動ADHDの薬を勧められ・・・

岐阜市では、幼児期は、あおぞら(現在のエール岐阜)というところで定期的に、市に依頼されている特定の医師が訪問し、言葉が遅い発達障害自閉症などのお子さんの発達に関する診察を受けることができます。

息子は、2歳の頃から診察を受けていました。

 

小学校に上がると、あおぞらでの診察は無くなります。

そこで、息子は、その先生の所属している国立病院で引き続き、半年に1回診察を受けています。

3歳の頃に作業療法を数か月受けていましたが、その後は病院の療育を受けることもなく、念のための診察、相談できるところ、というつもりでした。

カンタン家庭療育 多動ADHDの薬を飲むかどうか迷いと決断

 

先日、小学校2年生の夏休みに、その定期診察を受けてきました。

そのとき、主治医の先生から、息子の多動の指摘と、ADHDの薬を勧められました。

ADHDと自閉症の関係、服用するかどうかの迷いと決断、ADHDの薬の種類・効果・副作用、薬をやめるタイミングについて、以下にまとめました。

悩んでいる方の参考になれば、と思います。

 

ADHD・注意欠陥多動性障害とは・・・

AD/HD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder:注意欠陥/多動性障害)は、自分をコントロールする力が弱く、それが行動面の問題となってあらわれる障害です。
主な症状である「注意欠陥」か、「多動性・衝動性」、またはその両方が12歳より前にあらわれ、その状態が2つ以上の状況(学校と家庭など)でずっと続く場合にAD/HDと診断されます。
(日本イーライリリー株式会社の「ストラテラを服用される方とご家族の方へ」より引用)

 

ADHD・注意欠陥多動性障害の薬を自閉症にも使うの?

息子は、2歳の頃に自閉症と診断されています。
主治医も、今回の多動の指摘とADHDの薬を勧めたときにも、「障害の診断としては、多動と言うより、自閉症」と言われました。
「自閉症の子どもでも、多動・ADHDの特性を強く持つお子さんもいる。」
「自閉症の薬もあるけれど、多動を抑えたいから、ADHDの薬が良いかな。」と言われました。

 

多動ADHDの薬の投与への迷いと決断

息子は、1歳半の頃からよく動きました。

特に、年長、小学校という時期には、運動能力も上がり、走るのも早く、動き回るのについていくのが大変で、多動に悩まされました。

 

道路を挟んだ反対側にある公園が目に入った時に1回、反対側の横断歩道のスイッチを押したくて1回、車を通る車道に飛び出して車にぶつかりかけたこともが、この2回だけですが、ありました。

そのように、何かを見た瞬間にスイッチが入って突然行動してしまう衝動性に悩まされました。

 

自分も、息子の多動や衝動性に悩んでいたし、他の病院の先生方や、市の療育である幼児支援教室、小学校の支援学級の先生にも、息子の多動や衝動性を指摘されてきたので、息子に多動の傾向や衝動性があるとは認識していました。

けれど、2歳の頃から息子を見てきた主治医の先生から、「多動」とはっきり指摘されたのは初めてで、同時にADHDの薬の使用を勧められたことで、複雑な思いでした。

多動ADHDの薬を飲むかどうか迷いと決断

主治医は、市に診察に訪れる、国立病院の先生、名実ともに、信頼のできる先生。

沢山の子どもたちを見ていらっしゃる先生。

その先生が、今、この時期に息子にADHDの薬を勧めたということは、今が飲むタイミング何だろう、と漠然と思いました。

ADHDの薬が合う子もいることも知っていたので、飲むことが息子のためなのかも、とも思えました。

 

でも、ADHDの薬を飲む、ということ自体、思っていなかった。

 

ADHDの薬を飲むのは、こんな風に、どうしても困って、避けられない場合だと思っていました。

・道路に飛び出したりする危険な行為が頻繁にある

・人への衝動的な他害行為が頻繁にある

・授業や課題に落ち着いて取り組めない

 

今のところ、これらの困りごとは無く、道路は一緒に手をつないでいるし飛び出すこともほとんどない。

家族への他害行為は時々あるものの、他人への他害行為もない。

授業でも、誘われたときには、頑張ってやってくれる。

学童でも、放課後等デイサービスでも、宿題をやったり、みんなとゲームをやったりできる。

休日に外ばかり行きたがる息子を家で落ち着いて過ごせるように、工作などに誘って、家でも落ち着いてきました。

多動ADHDの薬を飲むかどうか迷いと決断

そんな周りの働きかけ、つまり環境調整のおかげで、平穏に暮らしている状況の中で、ADHDの薬に頼ってしまうということへの罪悪感。

薬は、環境調整をしても、どうしてもだめな時の、最終手段と思っていたので、

先生方は多動の息子の対応を一生懸命してくださっているのに、今、うまくいっている状況で、ADHDの薬を選択していいのか、と悩みました。

 

いろんな方に、相談しました。

先輩ママ、薬を使われたことがある方、

幼児支援教室でお世話になった先生、

相談支援事業所、放課後等デイサービスの先生、

自分が信頼する先生方、みんなに相談しました。

多動ADHDの薬を飲むかどうか迷いと決断

 

そして、主治医には「長く過ごす学校で、ADHDの薬の必要性が無ければ、家だけの必要性のために飲むことになるので、学校の担任の先生と相談してください。」と言われていました。

今、一番相談すべきは担任の先生なので、息子への必要性を相談し、他のお子さんの事例を教えていただきました。

 

私が相談した方々が言われるのは、だいたい同じようなことで、このようなことでした。

薬が合って落ち着いた子もいるし、

薬が合わなかった子もいるけれど薬を変えて改善する子もいる。

 

そして、息子の状態について、小学校の担任の先生は、

授業の課題は取り組んでくれても、課題が無い時、手持無沙汰な時、校外学習などの普段と状況が違うときなど、多動や衝動的な行動が見られるから、ADHDの薬があった方が良いかもしれない。

多動ADHDの薬を飲むかどうか迷いと決断

 

環境調整により課題が出来ることについて、課題に集中するのは良いことですが、

1時間半もプリント学習が出来るときもあることから、

主治医から、「集中しすぎる過集中の状態」であることも指摘を受けました。

衝動性や過集中であるということは、本人もきっと疲れてしまうんだろうな、と思いました。

 

 

衝動性で、予定外の事をしてしまう息子。

お店でドーナッツを見ると、買わないと気が済まない、買ったら食べないと気が済まない。

パスタが食べたいと言っていたのに、ドーナッツを食べてしまい、その後「パスタが食べたい」と言う息子を見ると、

本当はパスタが食べたかったのに、衝動的にドーナッツを食べて、おなかがいっぱいになってしまって、パスタが食べれなくなって、かわいそうだと思いました。

多動ADHDの薬を飲むかどうか迷いと決断

 

幼児期にはあまり勧められないADHDの薬。

発達への影響が心配なのと、幼児期はまだまだ自分で行動するより周りが合わせる時期だとの意見もあります。

 

小学校の時期は自分で考えて行動し、余暇を過ごす時期。

多動や衝動が薬で落ち着けば、これから出来ることが増える。

普段と違う場でも落ち着いて指示が入る。

 

いつも誰かが、目をかけ、手を貸してきました。

息子の衝動的な行動が起きないように、余計なものを見えないように排除したり、

息子が衝動的な行動によって危険な目に合わないように、止めてきました。

加配や介助員、誰かに頼らなければ、出来ない、

誰かに常に見守られていないといけない。目が離せない。

 

衝動性や多動は、周りの支援が大変なだけではなく、

息子にとっても、

自分がのびのびと好きなことをしてゆったりと生活することが出来ない、ということ。

 

最終手段として薬に頼るのではなく、

息子が落ち着くことで、息子に出来ることが増える、

という前向きに薬を選択することに決めました。

多動ADHDの薬を飲むかどうか迷いと決断

また、それと同時に、体力がついてきた息子の余暇活動を充実させていくために、移動支援もうけることにしました。

 

息子は持病の心臓病があります。

ADHDの薬は、心臓病や不整脈の人への制約などがあるため、決断をしても、使用できないかもしれません。

心臓病の主治医に、発達障害の主治医から連絡を取って確認してもらうことになっており、使用できないかもしれませんが、そのような制約をうけなければ、前向きに使おうと決めました。

 

多動ADHDの薬とは・・・薬の種類と効果・副作用

6歳以上に処方されるADHDとして、以下の薬を勧められました。
どれが合うかは、様子を見ながら進めていくとのことでした。
息子は、粉薬しか飲んだことがないですが、錠剤・カプセルなら練習しながら、定期的な診察、血圧や脈拍の測定、採血による血中濃度の確認、などをしながら、家や学校での様子の聞き取りをしてお薬の効果や副作用を確認しながら、投薬していくということでした。
(以下、製薬会社のパンフレットから抜粋して記載)

 

多動ADHDの薬:ストラテラとは

ストラテラの有効成分は「アトモキセチン」です。
脳のなかの情報伝達は、神経細胞から神経細胞へ神経伝達物質を介した電気信号を伝えることによって行われています。
AD/HDがなぜ起こるかは依然として不明ですが、ノルアドレナリンとドパミンという脳内の神経伝達物質が何らかの役割を演じていると考えられています。
ストラテラは、前頭前野でノルアドレナリンとドパミンの不足を改善し代謝をおさえ、神経伝達を増やします。

 

飲み始めから徐々に量を増やし、3段階かけて適切な服用量(維持料)にします。
服用中は、定期的に、血圧及び心拍数(脈拍数)の測定が行われます。
眠気、めまいなどを起こす可能性があります。

 

1日2回服用する薬。内服液とカプセルの2種類。
内服液は、お子さんが使用する場合は、必ず保護者の方が服用させてください。
カプセルを噛んだり、開けたり、溶かしたりせず、そのまま飲んでください。

 

頭痛、食欲低下、眠気、腹痛、体重減少、吐き気の副作用があらわれることがある。
まれに、重大な副作用として、肝機能障害、黄疸、肝不全、アナフィラキシーの症状があらわれる場合があります。
服用に注意が必要な方、ストラテラと一緒に使用するには注意が必要な薬も、パンフレットに記載があります。
(日本イーライリリー株式会社の「ストラテラを服用される方とご家族の方へ」より引用)

 

多動ADHDの薬:コンサータとは

コンサータ錠は、メチルフェニデート塩酸塩を主成分とするお薬です。
脳内の神経細胞の間で情報を伝える役割を果たしている神経伝達物質(ドパミン、ノルアドレナリン)の働きを活性化することにより、AD/HDの症状である不注意、多動性、衝動性などの症状を改善すると考えられています。
コンサータ錠は、第一種向精神薬に分類されるお薬で、厳重な管理が必要です。

 

コンサータ錠は、朝1回服用することで、1~2時間後からAD/HDの症状を改善する効果があらあわれはじめ、約12時間効果が続くようにつくられています。
かんだり、割ったり、くだいたり、溶かしたりして服用することは、お薬の効果が続かないだけでなく、副作用の原因になる危険性があるため避けてください。
消化管の中で必要な成分をすべて放出したのちでも、外側の殻は消化されず解けません。そのため、大便の中に混ざって身体の外に出てきます。

 

食欲の低下、体重の減少、成長の抑制、寝つきが悪い、チック、頭痛、夜中に目が覚める、腹痛、発熱、悪心などの副作用があります。
服用した方のおよそ4割に食欲の低下、5人に1人くらいの割合で寝つきが悪くなることがあります。
服用することが出来ない方、コンサータ錠と一緒に使用するには注意が必要な薬もパンフレットに記載があります。
(ヤンセンファーマ株式会社の「コンサータ錠を服用される方とご家族の方へ」より引用)

 

多動ADHDの薬:インチュニブとは

ADHDの原因は解明されていませんが、脳内での情報伝達物質が適切に調節されていない可能性があります。
インチュニブは、脳内での情報伝達を増やす作用があると考えられています。
インチュニブの飲む量は、主治医が患者さんの「体重」や「症状」、「お薬の聞き方」などをみながら、患者さん一人ひとりにあった量まで増やしたり減らしたりして決めています。
1日1回飲むお薬です。毎日おおよそ決まった時間に飲んでください。
インチュニブは、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりせず、そのままかまずに、お水やぬるま湯で飲んでください。

 

▼副作用
●血圧低下/低血圧、徐脈による自覚症状:頭が痛い、ふらつき、めまい、たちくらみ
●失神
●眠気による自覚症状:眠くなる、体がだるい、ぼーっとする
●攻撃的な態度や行動があらわれるまたはひどくなる可能性があります。
●「死んでしまいたい」などと言ったり、関連するような行動をとったりする可能性があります。

 

服用に注意が必要な方、インチュニブと一緒に使用するには注意が必要な薬も、パンフレットに記載があります。
(シオノギ製薬/シャイアー・ジャパン株式会社の
「インチュニブを飲んでいるみなさまへ-正しく飲んでいただくために-」より引用)

多動ADHDの薬を飲むかどうか迷いと決断

 

多動ADHDの薬はいつまで飲むの・やめ方

薬の服用について、主治医は、「やめるのが前提で飲む」ということを言われました。
一般的に、小学校の高学年頃になると、ADHDの症状が落ち着いてきます。
それまでの間、一時的に、お薬の力を借り、衝動的・多動な行動を落ち着かせ、今までの周囲の配慮や環境調整を続けて、自分で判断して落ち着いて行動する練習をしていきます。

 

上記のADHDの薬は、毎日飲むもので、勝手に飲んだり飲まなかったりしてはいけないもので、ADHDの薬をやめるときにも、医師の判断のもとに、減薬などをしてやめていくことになります。