自閉症の息子の夏休みの工作:宝物づくり(小学校4年生) 娘の作品も一緒にご紹介
2019年9月2日9:43 AM カテゴリー:言葉が遅い・自閉症やADHD(発達障害)・知的障害をもつ息子の育児ブログ
自閉症の息子の夏休みの工作:宝物づくり(小学校4年生) 娘の作品も一緒にご紹介
自閉症の息子が工作で困ること・苦手な事
自閉症の息子が夏休みの工作で苦手なのは、まず、自分の作りたいものが浮かばないことです。
決められたことをきちんとやることは得意でも、自分でゼロから考えたり、そのために調べたりすることができません。
なので、そこは、親が考えてあげる必要があります。
それから、普段やりなれない事は、手先の不器用さがよく出てしまうことです。
もともと、自閉症の子は、自分の思った通りに身体を動かすような感覚統合が苦手です。
いつもやっていることは上手に出来ますが、普段やりなれない作業は、とても苦手なのです。
だから、普段からいろんな作業をやっておくと、就労にも役立ちます。
小さいころから、お手伝いをやらせてきました。お料理、洗濯物、掃除。
最近、息子はデイサービスで、のこぎりやくぎ打ちをやってもらっていたので、
今回はそれを生かす作品に決めました。
自閉症の息子:小4と定型の娘:小2 夏休みの工作:宝物づくり
自閉症の息子の夏休みの工作は、スマートボール(パチンコのおもちゃのようなもの)を作りました。
以前にブログに途中まで書きましたが、制作キットなどは使わず、木から作りました。
ホームセンターのDIYコーナーを使わせてもらい、
のこぎりで切ってやすりをかけ、板にボンドで貼って、釘で止めました。
▼以前の記事はこちら
そして、制作過程をノートにまとめます。
ノートにまとめることは、言葉で人にうまく伝える練習になりますので、毎年必ず取り組んでいます。
そして、毎日日記も書いています。
相手に伝わるように話す、文章を作る、そういう練習は、日々の生活の中で、沢山できる機会はあるので、
是非、みなさんも取り組んでほしいと思います。
そして、ここからが続きです。
板に絵を描きました。
まずはノートに絵を練習してから、板に描きました。
間違えて描いてしまっても、板はやすりで削れば絵が消えるので助かります。
そして、そのあとに、絵の下に、ビー玉を入れるための囲いを、釘で作ります。
釘を打つところに印をつけて、1本ずつ打っていきます。
最初は手の加減が分からなかったり、釘が斜めになってしまったり、
金づちが手に当たってしまい、持つのを嫌がったり。
でも、釘を100本近く打っているので、さすがに手馴れていきました。
完成!綺麗に出来て良かったです。
最初に、これを作ろうと決めたのは、私です。
息子が理解して作れるもの、1から作れるもの、手伝ってあげれば自分で出来るもの、
という、工作の難易度、などを考えて、何を作るか決めます。
それから、それをネットで色々調べ、どんな形にするのか、具体的に決めました。
下調べだけでも、結構時間がかかります。
それから、DIYコーナーを視察に行ったり、作り方を相談したり・・・
自閉症の子どもに何かをやらせようとすると、大人がまず、よく考えてあげることが大切です。
しっかり計画すれば、きちんと出来ることは増えていきます。
それが家庭療育の面白いところで、出来るようになっていく子どもの姿は感動的だし、
出来た作品は、私にとっても宝物です。
何でも出来る子は手がかからないだろうけれど、
昔から、「手がかかる子ほど、かわいい!」と言われる理由が、自閉症の子どもを育てているとよくわかります。
親として自分が必要とされていることを、日々、強く実感します。
今回、スマートボールを作ること、どんな形のものを作るか、については私が決めました。
でも、何の絵を描くかは、息子に任せました。
「好きな果物でも描いたら」と言ったら、自分で描きたいものを言って、描いてくれました。
自分で決められる部分が出てきたことも、とてもうれしいことです。
ということで、今年の夏休みの宝物づくりはスマートボールでした。
<去年まではこちら>
1年生はビー玉転がし
2年生はお菓子の家の貯金箱
3年生は食べ物サンプル
そして、定型発達の娘の作品はこちら。
一応、タイトルは「将来の家」
ですが、実際はリカちゃんハウスではないかと思います(笑)
作って、遊んで、毎日とても楽しそうでした。
これを作るきっかけは、娘がYoutubeで誰かがアップしている動画を見たことです。
定型発達の娘は、自分で調べて、遊びながら作りたいものを作っていました。
宝物づくりって、本来はこういうものなのかもしれないな、と思いました。
作りたいものを作って自分で使う。それが本来かな。
でも息子のように、それが出来ない子もいるので、課題になっているんだろうな、と思いました。
お部屋の中の小物も、作っています。
リカちゃんの毛糸のバッグ、ハンガー、机、いす、など。
結構、こってます。
トイレ、お風呂、洗面台もあります。
粘土で作っていました。
こちらは寝室です。
リカちゃんハウス、手作りなら安上がりでいいよね~
と思っていましたが、意外と、買うのと同じくらい、材料費がかかりました(苦笑)
おもちゃって、高いなあと思っていましたが、作っても高いので、
やはりそのくらいの値段がかかる物なんだなあと、私も学びました。
そして、娘にも、ノートにまとめてもらっています。
小学校でも、工作したらノートに作り方をまとめてほしい、と担任の先生はおっしゃっています。
考える力をつける、言葉の力をつけるためには、とても大事な事なんだと、改めて思います。
実際に、息子と文章を一緒に考えると、意外と難しいんですよね。
どうやって書こうと。
大人にとっても、文章を考える、言葉を教えることは、意外と難しいことです。
言葉が遅い子のママへ、家庭療育プログラムを作っていると、
ほとんどのママが、
「私、しゃべっているつもりで、全然しゃべっていなかったんですね。」
とおっしゃいます。
毎日のルーティーンの事、指示、などはよく話しますが、
意外と、言葉を丁寧に教えてあげていない、ということはよくあることです。
私も、自分自身がそうだったので、とてもよく分かります。
躾や社会のルールを、なんでダメなのか、どうすべきかなどを丁寧に言葉にして伝えていっている親さんは少ないのではないかと思います。
子どもの言葉が進まない、子どもへ話しかけるのが苦手、と言う方は、是非ご相談くださいね。
家庭療育プログラム「ことばプログラム」で、お子さんのためにどう話しかけて会話していくと良いか、
1つずつ丁寧にご説明しますよ。
もご用意しています。
今苦手なことを1つずつ出来るようにして行くことが、将来のお子さんの姿を作っていきます。
出来ることを、楽しく、増やしていきましょう。