言葉が遅い・自閉症やADHD(発達障害)・知的障害をもつ息子の育児ブログ

自閉症の息子の小学校1年生 支援学級(知的)の授業の工夫で授業を抜け出すことなく学力も向上

自閉症の息子の小学校1年生 支援学級(知的)の授業の工夫で授業を抜け出すことなく学力も向上

小学校の支援学級(知的障害)のクラスに在籍することになりました。

入学前年の秋に、小学校に入る前の就学前検診に行った時、
説明会場の体育館から飛び出してしまった息子。
みんなと一緒に話が聞けない、検診が落ち着いて受けられない、
という状態でした。

 

それで、支援学級の担任の先生は、
「授業中も、全く椅子に座れないかもしれない」ことを
想定していたそうです。

 

支援学級の先生に、後で聞いた話ですが、
「椅子に座れなければ、じゅうたんを用意するつもり」だったそうです。
担任の先生はベテラン先生で、支援学校でのご経験もあったため、
よく配慮してくださったので、とても良いスタートが切れました。

 

支援学級(知的障害)についた介助員について

息子は、就学前健診の時に体育館を抜け出してしまったこともあり、
教室を抜け出してしまうと他の生徒が困るために、介助員をつけて頂くことになりました。
 
 
息子の支援学級は、6年生の子達と息子というメンバーだったので、
授業の内容にも大きな差がありました。
 
 
担任の先生が介助員の先生に事前に学習内容や指導方法、息子への効果的な接し方を
細かく指示してくださっていたため、
入学後は、支援学級のお部屋を勝手に出て行くこともありませんでした。

 

支援学級(知的障害)の授業の進め方・内容

支援学級では、このように授業を進めてくださいました。
小学校の支援学級と言っても、毎日、国語や算数の時間が45分ずつあります。
そのために、年長の頃から、家で毎日30分以上、平仮名や数字の読み書きをしてきました。
 
 
家ではご褒美のおやつをモチベーションにしていたので心配でしたが、
小学校では、支援学級の担任の先生がごほうびシールを使って、
上手に誘導してくださいました。

 

国語・算数

45分の授業は、息子が飽きないように、
時間を15分ずつに区切って、授業を組み立ててくださいました。

 

授業の最初の15分は「ノートやプリントを使っての学習」

授業が始まってから最初の15分間は、
まだ集中力がある時間帯なので、
ノートやプリントを使っての学習をしてくださいました。

 

国語では、平仮名から始まりました。
まずは自分の名前を読める字で書けるように、
ノートで練習することから始まりました。
 
算数では、数字を読める字で書けるように、
ノートで練習することから始まりました。

 

授業の真ん中の15分は「具体物の操作でお勉強」

45分授業の真ん中の15分間では、
具体的に物を操作して、体験を通しての学習をしてくださいました。

 

国語なら、絵カードを使って言葉を覚えること、
算数なら、いちごのカードを使って数を数えること、
などから始めてくださいました。

 

授業の最後の15分「ご褒美に教具でリフレッシュ」

45分授業の最後の15分は、
国語や算数の授業ではなく、
パズルや紐通しなどの教具を使ってリフレッシュしました。

 

算数の授業では、ボーリングや魚釣りゲームもしました。
ゲームをする中で、数を数えたり、足し算をしたりという
算数的な要素も組み込まれました。

 

学級活動

学級活動の授業では、みんなでトランプをしたり、
七並べをしたりしました。
息子は、この学級活動で、七並べを覚えました。

 

家ではオセロも教えました。
自閉症の息子の小学校1年生 支援学級(知的)学級活動でオセロやトランプ

 

体育・音楽

体育と音楽は、介助員の先生とともに、
親学級(通常学級)の授業に参加しました。

1年間で、鍵盤ハーモニカも1本指ですが弾けるようになりました。

 

1年生の終わりに、通常学級の子どもたちが、
鍵盤ハーモニカのテストを一人ずつ受けたとき、
息子も自分から一番うしろに並んで受けたそうで、
先生方も驚いていらっしゃいました。
上手に弾けたそうです。

 

授業参観

初めての授業参観では、息子は、お母さん方がたくさん廊下に集まってくる様子から興奮して、廊下を走り回ってしまいました。
2回目の授業参観からは、先生があらかじめ教室のドアを全部閉めてくださり、息子が興奮しないように配慮してくださいました。

 

授業の様子を私が後ろで見ていても、隣に寄ってきてしまったりしました。
特に、息子の支援学級は3人しかいないため、人数が少なく、みんなが座っているから自分も座らないと、という効果が薄いのは仕方ないかな、と思いました。

 

また、授業参観によっては、魚釣りやボーリングをして数を数えて算数の授業参観をするような、親子で体験型の授業もあるので、子どもにとっても、今日はママの方へ行っていいのか、ダメなのか、わかりづらいのかな、とも思います。

 

支援学級の担任の先生は
「支援学級の知的の子どもたちは、多動か、緘黙の子が多く、
多動の子は興奮する、緘黙の子は黙ってしまう、
普段通りの姿を見せることが非常にむつかしいです。
これだけ頑張れれば、よく頑張っています。
普段はもっとちゃんと勉強しているので安心してくださいね。」
とおっしゃっていました。

 

こちらは、重さの授業を、先生手作りの天秤ばかりを実際に持って体験しました。

自閉症の息子の小学校1年生 算数の授業参観

 

1年生の授業進度について

就学時検診の時に、体育館から脱走した息子を支援学級の担任の先生と
見守っていたとき、私が、
「授業はできそうですか?」と聞くと、
「1年生で、まずは名前が読める字で書けるようになることを目標にしましょう。」
という話を聞きました。

 

確かに名前を書けるということは大切ですが、
学校の授業だけでは、そのくらいの時間数しか無いんだ、とショックを受けたことを覚えています。

 

それで、毎日読み書きは家でしっかり宿題をやりました。
それから、毎日日記も書きました。
先生は、家で書いた日記を読む機会を学校で作ってくださり、
みんなの前で発表が出来るようになりました。
家で読み書きを練習し、日記も書いていたので、
文字を書く機会はたくさんありました。
おかげさまで、1年生の終わりには、1年生の漢字も半分上書けるようになり、
ホッとしました。

 

算数では、夏休み前までに、数を数えることが出来るようになりましたが、
足し算が理解出来ませんでした。
それで、夏休みの間に、2つのものを分けて数えることや、
足す、合わせる、ということを教えました。
それで、夏休み中に足し算を覚えました。
それから、長いこと足し算を繰り返し練習しているうちに、
いつの間にか、暗算も出来るようになりました。

 

家庭学習で復習、予習をして行ったおかげで、
こんな風に、1年生のうちに、基礎学力と学習姿勢をしっかりとつけることが出来ました。
自閉症の息子の小学校1年生 支援学級(知的)の授業の工夫 国語

 

1年生の夏休みの工作:宝物づくり

1年生の夏休みの工作では、ビー玉転がしを作りました。
1年生の定番なのと、転がるものが好きな自閉症の息子にはちょうど良いかなあと思って作りました。

 
▼詳しくはこちら
特別支援学級1年生 夏休みの工作(作品づくり) 
自閉症の息子の小学校1年生 支援学級(知的)夏休みの工作

小学校の運動会

小学校の運動会は、保育園と違い、テントの中でほかの子どもたちの競技を見て応援しながら過ごさなければならないので、多動傾向の息子は大丈夫かな、と心配しましたが、クラスの子と一緒に、ちゃんとテントの中で過ごすことができました。
一通り、自分の競技にも参加し、全校でのストレッチや応援合戦にも参加できました。

 

こちらは、走っているところです。
支援学級のお友達と、嬉しそうに走っていました。

自閉症の息子の小学校1年生 支援学級(知的) 運動会
 

<放課後等デイサービス>

小学校では、授業の後に、放課後等デイサービスへ通い始めました。
集団行動がむつかしい、座ってみんなで活動するのが苦手で最初は大変でしたが、
デイの先生が1対1でついて、息子のできる課題を与えてくれたり、
スキンシップ遊びで可愛いがってくれたおかげで、楽しくデイに通い始めることができました。

 
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