自閉症や発達障害の子どもの言葉の遅れと対処方法

自閉症や発達障害の子どもの言葉の遅れと対処方法

自閉症や発達障害の子どもの言葉の理解について

自閉症や発達障害の子どもは、言葉の遅れが特徴で、2歳になっても、言葉が出ない、3歳になっても二語文が出ない、質問の意味が分からない、4歳になっても会話が出来ない、というように、言葉が遅れることも多いです。
言葉が通じるようになっても、言葉の裏に隠された意味まで読み取れず、皮肉を言われているのに言葉通り喜んでしまうなどで、空気が読めなかったり、友達との関係が難しくなることがあります。

 

1歳半頃に言葉が出ていたのに、2歳前後で言葉が消えてしまう折れ線型自閉症と言われるものもあります。
自閉症の子の言葉の特徴と苦手なことを1つずつ、見ていきましょう。
自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

自閉症や発達障害の子どもの言葉の遅れの原因と特徴と対処方法

自閉症や発達障害の子どもは まねすることが苦手

自閉症の子どもは、人のまねをすることが苦手な子が多いです。
バンザイなどの身体を大きく使う動きは、まだ分かりやすいのですが、言葉となると、口の形をまねしたり、息を出したりしなければなりません。
このようなまねは自閉症の子どもにとっては、とても難しいことで、言葉以前に、音を発することが難しい子もいます。

 

まねをすることが難しい子は、まず、動作のまねをすることから、練習していきましょう。

日常生活の中で、いただきます、など、動作をする機会はたくさんあるので、ママが見本を見せてから、お子さんの手をとって、取り組むと良いですよ。

また、手遊び歌などを一緒に楽しむと良いですよ。
自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもは しゃべる必要性を感じにくい

自閉症かどうかの判断基準の1つにもあるように、他人との関わり方が定型発達の子どもと比べて独特であったり、関心が薄かったりします。
それで、人に伝えたい、人と一緒に喜びたい、という気持ちがうすく、しゃべる必要性を感じていないこともあります。

 
また、ママは、子どもが喋らなくても当然、子どもの気持ちを感じ取って行動してあげるため、しゃべらなくても困らず、ますます自閉症の子はしゃべる必要性を感じない、ということも多いです。
しゃべらず、手を引っ張って要求するクレーン現象も自閉症の子によく見られます。

 

お子さんの要求を代弁してあげることで、だんだんと言葉で言えるように変わっていきます。

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自閉症や発達障害の子どもは 耳で聞くことが苦手

自閉症の子どもは、目で見たものの理解は得意ですが、耳で聞くことが苦手な子も多く、それが言葉の遅れにつながりやすいです。

自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもは 理解の仕方が独特

自閉症の子どもは、理解の仕方も独特です。
目で見たものの捉え方も、赤いリンゴを見てリンゴだと思っても、色が少しオレンジがかっただけでリンゴだと思えないなど、どこに着目して名前を覚えるのかという物の共通点を見つけて物を区別することが苦手なため、物の名前をなかなか覚えられないこともあります。これが言葉の遅れにつながります。

自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもは 目に見えないものが苦手

自閉症の子どもは、上に書いたとおり、耳で聞くことが苦手で、言葉の理解も独特です。
そのため、物の名前(名詞)のように目に見えるものはまだ理解しやすいです。
ところが、色や大きさなど、物自体ではなく、物の特徴を表す形容詞は、何のことを言われているのか分からず、理解しづらいです。
オレンジ色のミカンと言われても、その「オレンジ」「色」というのが、みかんの色のことを言っている、ということに気づけない子もいます。

自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法
また、大きい、長い、というような、比べるものの大きさによって答えが変わることが苦手です。
たとえば、ビー玉に比べればサッカーボールは大きいですが、バランスボールと比べるとサッカーボールは小さいです。このように、比べるものによって答えが変わる、その時その時で答えを考えなければいけないようなことが苦手です。

 

声の大きさも、大きい声、小さい声と言うのは、場面によって異なります。
運動会では大きい声を出しても「声が小さい」と言われますが、病院では小さい声でも「声が大きい」と言われます。
自閉症の子どもは、このような、場面によって変わることが苦手です。
自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法
自閉症の子どもは、名詞のように形としてある物は分かっても、動詞のように形のない物は理解しづらいこともあります。

目に見えない動作を分かりやすくするために、ゆっくり動作を見せて、その動作に言葉を付けてあげると良いですよ。

 
また、生活の中でよりも、動詞の絵カードの方が覚えやすい子もいます。

お子さんの分かる方法で教えてあげましょう。

 

自閉症や発達障害の子どもは 自他の区別が苦手

自閉症の子どもは、自分と他人の区別が苦手です。
園の給食でも、自分の分と他の子の分が分からず、お友達の机の上の物も取って食べてしまう事もあります。そういうときは、目で見てわかりやすいように、目立つ色のナフキンを敷いてあげると良いですよ。
お友達の使っているおもちゃを取ってしまうのも、自他の区別がつかないことと関係があります。「かして」と言えるようになると、減ってくるため、正しい言葉や行動を教えていきましょう。

自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

他人の物と自分の物の区別は、まだ目で見てわかりやすいのですが、「他人と自分の役割分担」はもっと分かりづらいです。
言葉のやりとりの場合、「ごめんね」といわれれば「いいよ」、「ただいま」といえば「お帰り」と返すところ、自他の区別がつかず、「ごめんね、いいよ」「ただいま、お帰り」と全部自分で言ってしまう事もよくあります。

お子さんが「ごめんね」と言ったら「いいよ」とお返事してあげることで、無くなっていきます。

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自閉症や発達障害の子どもは ことばにもこだわりを持つ

独特の言い回し・言葉遣い

自閉症の子どもの特徴の1つに、こだわりがありますが、物や行動、遊び方へのこだわりだけでなく、ことばへのこだわりを持つこともあります。

言葉の使い方が間違っていると分かっているはずなのに、間違った言葉の言い回しや響きが気に入って言い続けたり、お友達の名前やあだ名などを関係ないときに言い続けるということもあります。

 
自閉症の子どもによって、独特の言葉遣いがある場合もあります。

正しい使い方を教えてあげることで、なおっていきます。

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自閉症や発達障害の子どもは ルールの理解が苦手

自閉症の子どもが自分と他の子の役割分担が苦手、と書いたように、目に見えない暗黙のルールを説明されても、理解できない事があります。
自他の区別のような2人の間のルールでも苦手なため、3人以上のルールは、自閉症の子にとって、もっと理解が難しいです。
鬼ごっこでタッチすると鬼が替わるとか、じゃんけんのような勝敗の組み合わせ、トランプなどのカードゲームのルールの理解が苦手です。

 

たとえば、フルーツバスケットのルールが分からないときは、自分のフルーツの絵を服に貼ってあげると、理解しやすくなります。
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自閉症や発達障害の子どもは 質問の意味を理解するのが苦手

自閉症の子どもは、物の名前を覚えることも、自分の要求を伝えることを覚えるのにも苦労することが多く、言葉自体、とても苦手です。
言葉が通じずらく、質問すると、質問された言葉の意味が分からず、質問された言葉をそのまま返すオウム返しをすることもあります。質問された語尾上りのままのイントネーションで言葉を返すため、不自然に感じられます。
また、自閉症の子どもの家族も、分からない子どもに合わせて、質問をしなくなってしまうことも原因です。

分からない質問を避けず、選択肢を言って、使っていくことが大切です。
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自閉症や発達障害の子どもは 質問に答えるのが苦手

自閉症の子どもは、質問の意味を理解していても、自分の気持ちや、質問に対する答えが分からなかったり、答えのイメージは分かってもどういう言葉で答えたらいいかが分からずに、答えられないこともあります。

お子さんの気持ちを代弁したり、選択肢を言ってあげると、だんだん答えられるようになります。

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自閉症や発達障害の子どもは 助詞が苦手

自閉症の子どもは、言葉が苦手なため、分かる言葉や周りの状況から言葉の意味を予想して聞いていることがよくあります。
「何が食べたい?」「何で食べたい?」など、助詞の1文字だけで質問の意味が変わってしまうような助詞を1つずつ区別して正しく理解するのが苦手です。

 
テストのように質問をしていくと、余計に嫌になってしまうため、ふだんよく会話することから、使いながら覚えていきましょう。選択肢があると、答えやすいです。

自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもは 質問するのが苦手

自閉症の子どもは、質問に答えられるようになっても、自分から質問をするのが苦手です。
それは、対人関係の弱さにも原因があります。
また、人間は言葉で考えるため、言葉が遅いと、知能も遅れ気味です。
知能が遅れると、同年齢の子どもが疑問に持つことを疑問に持たない、ということもあります。
自閉症の子どもは、質問をしたいけど、うまく言葉で言い表せない、という場合もあります。

自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもは 雑談・おしゃべりが苦手

自閉症の子どもは、人への意識が薄く、自分の話を聞いてほしい、という気持ちが薄いため、何か用事がある時にしか喋らない、ということがあります。
また、自閉症の子どもの家族も、子どもが話さないことに慣れてしまい、話しかけないため、子どもも話さない習慣がついて、そもそも雑談と言う世界を知らないこともあります。

 

また、創作遊びなども苦手な子が多く、家に帰ったらご飯を食べてお風呂に入って寝るだけ、という生活を送り、雑談の話題自体が少ない、という家庭も多いです。

 

幼児期は、よく遊ぶ、よく喋る、家庭で過ごす時間を大切にしていくことが、言葉に繋がりますよ。
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自閉症や発達障害の子どもは過去の出来事・未来の予定を話すのが苦手

自閉症の子どもは、目の前の出来事を話せるようになっても、過去の出来事、今日園であったことなどを話すのが苦手です。
目の前に無いことを、言葉だけで人と共有するためには、言葉の力も、思い出す力も、意思疎通の力も必要で、とても難しいことなのです。
何か、視覚的な手掛かり、たとえば、今日園で作ってきたものなどを見せながらだと、会話がしやすくなります。

 

また、同様に、未来の予定を言葉だけで伝えられても理解できないことがあります。
明日、動物園に行く、と話しても、これから行くのかと思ってしまい、すぐに行けないことに怒って癇癪を起してしまう事もあります。

未来の会話が難しい子は、まず現在の会話から、言葉の力をつけていくと良いですよ。

自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもは電話でしゃべるのが苦手

自閉症の子どもは、目の前の人と、目の前で起きていることを話すことはできても、電話などのことばだけの会話は苦手です。

 
電話は、言葉だけのコミュニケーションであるのと同時に、相手の顔も見えません。
相手の顔が見えていても、顔の表情で相手の気持ちを読み取ることが苦手で、顔が見えないと声のトーンだけで把握しなければいけないため、とても難しいですよね。

 
電話での会話の前に、目の前にいる人と、たくさんお話しできるようにしていきましょう。

 

自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもはお友達との会話が苦手

自閉症の子は、子ども同士のおしゃべりや会話が苦手です。
大人は、子どもの話をゆっくり聞いて、通じないときは想像して、こういう意味だよね、と確認しながら話を聞いてくれます。
一方、相手が子どもだと、その子も、まだ人の話をしっかり聞いたり、理解したりするのがそんなに得意ではないので、話が続きません。
でも、大人と、スムーズに会話が出来るようになると、お友達とも会話が続くようになっていきますよ。

自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもは 説明するのが苦手

自閉症の子どもは、人への意識が薄い子も多く、自分が言いたい事だけしゃべる、独り言で終わってしまい、自分が話すことだけで満足し、相手に伝えようとしない、伝わったかどうかは頭にない、ということもよくあります。

 
また、ボキャブラリー(語彙)が少なかったり、文章をうまく組み立てられなかったり、出来事を順を追って話せなかったりして、うまく説明できないこともあります。

 

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自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもは 言葉が早くても 一方的にしゃべることも・・・

自閉症の子どもは、他の人との対人関係がうまくいかないことが1つの障害の特徴とされているように、言葉が早くても、一方的にしゃべってしまったり、相手の気持ちを考えずに発言してしまうことがあります。
それが、友達関係がうまくいかない理由になってしまう事もあります。

 

自閉症や発達障害の子どもの言葉の発達
それぞれの習得度による言葉の理解力

自閉症の子どもの言葉:単語ばかりの言葉を使う時期

自閉症の子どもの言葉は、単語が出始めるのが遅いですが、単語が出始めてからも、単語ばかり言う時期が長く、なかなか二語文に進歩しないことがよくあります。
自閉症の子どもの言葉の特徴は、単語も、乗り物の名前は言うけれど、人を呼ぶ「ママ」などの言葉は出てこない、など、単語の分野にも偏りがあることが多いです。
また、大人の言った言葉をそのまままねをするオウム返し(エコラリア)も多くみられます。

言葉が遅いために、言葉の代わりに奇声を発したりします。

 

自閉症や発達障害の子どもの言葉:二語文の言葉を使う時期

自閉症の子どもの言葉は、二語文が出始めるのが遅いですが、二語文が出始めても、二語文ばかり言う時期が長く、なかなか三語文に進歩しないことがよくあります。
また、二語文を使う時期には、定型発達の子は、質問に答えることも出来るようになりますが、自閉症の子どもは、質問の意味が分からないことも多いです。


自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもの言葉:三語文の言葉を使う時期

自閉症の子どもの言葉は、三語文が出始めるのが遅いですが、三語文が出始めても、特定の三語文ばかり使うことが多いです。

 

特に、「ママ、おやつ ちょうだい」とか「ママ、だっこ して」のような、自分の要求を言葉で言う事は増えていきますが、「お花きれい」「ママ、見て・・・作った!」などの自分の感想や共感を求める言葉をあまり使わないことが多いです。
それは、何かを作ったりする想像力が乏しかったり、手先が不器用でうまく作れないことも原因です。

 

自閉症や発達障害の子どもの言葉:質問に答える時期

自閉症の子どもの言葉の理解は、長い間、質問の意味を理解できません。
質問の言葉の意味が分かるようになり、質問に答えられるようになっても、単語でしか答えられないことが長く続きます。
「何して遊ぶ?」と聞くと「パズル」とか、「今日保育園で何してきた?」「お絵描き」というように、名詞のみで答える期間が長く続くこともあります。

 


自閉症の子どもの言葉の遅れと対処方法

 

自閉症や発達障害の子どもの言葉のそれぞれの習得度による言葉の理解力

このような、言葉の理解や発達が遅れる自閉症の子どもですが、意図的に日常生活の中で教えることによって、言葉の遅れを取り戻していくことが出来ます。
言葉の遅れが心配な方は、是非、言葉を引き出す関わり方を是非参考にしてくださいね。
子どもが出来るようになると、ママも育児に自信が持てますよ。

 

自閉症や発達障害の子どもの言葉の教え方・言葉を引き出す関わり方・対処方法:リンク