自閉症・言葉が遅い子:お医者さんに「無理して教え込まないで」と言われましたがどうしたらいいですか?
「お医者さんに『無理して教え込まないで』と言われましたがどうしたらいいですか?」
よくこういった相談をお聞きします。
教えないでって言われても、教えないとできるようにならないし、なんで教えたらダメなの?って思いますよね。
お医者さんの「無理して教えないで」の言葉について、ママに受け止めやすいように説明したいと思います。
お医者さんに子どもを見てもらったときに、
「無理して教え込まないで」と言われました。
発達がゆっくりな子は、その子のペースに任せて、
何も教えないほうがいいのでしょうか?
よく、こういうご相談をお受けします。
発達がゆっくりな子は、その子のペースに任せていると、
なかなかできることが増えません。
それで発達がゆっくりな子どもは、療育などに通うわけですが、
軽度な遅れの子どもの療育の場合は、週に1回、数時間程度です。
税金でできることには限りがあります。
子どもができないことは、出来るように考えてあげないと、
発達がゆっくりな子は、自分からどんどんできるようになるのはむつかしく、
定型発達の子どもとどんどん差が開いてしまいます。
では、お医者さんは間違ったことを言っているのでしょうか?
それは違いますよね。
つまり、お医者さんが言う、「無理して教え込む」、と
ママが聞いて思い浮かべる「無理して教え込む」には
ギャップがあるんじゃないかと思います。
発達がゆっくりな子は、吸収できるペースが違う、
無理にできないことをやらせても、吸収できない。
吸収できないばかりか、無理強いされることで興味を失い、
無理強いする大人も自分の敵だとみなして、
余計に育てにくくなってしまうことがあります。
それで、熱心なママに向けて、
「無理に教え込まないで」と忠告しているのです。
でも、もともと、ママの中には、
無理に教え込んでいない人もいます。
そういう方が、今、無理強いしたり教えていない状態で、
「無理して教えないで」と言われると、
「何も教えていけないのかな?」って、
医者の意図とは違うとらえ方をしてしまうのではないかと思います。
医者が言っているのは「無理して」という前提がついているのであって、
「教えてはダメ」とは言っていないのです。
「無理して教え込む」とお医者さんが言っているのは、
拒否していることを無理にやらせる、っていうイメージかな、と思います。
たとえば、
・嫌がるお絵描きを、泣いても無理やりやらせたり・・・
・着替えられない子どもを、着替えるまでほっとくとか・・・
・トイレで一度も成功したことがないのにパンツにして、
毎日漏らしても本人は理解していないのにママはそれを続けるとか・・・
・嫌いな食べ物を無理に口につっこむとか・・・
・言葉が分からないのに、言葉だけで「・・・しなさい」と指示して
子どもが理解できずに癇癪を起してしまったとか・・・
・言葉が遅いのに、わからない質問をして問い詰めて、
子どもに話しかけると逃げたり耳を塞ぐようになった
ママのやらせてあげたい気持ちが、いつの間にか、
子どもの気持ちを無視して、
無理やりやらせることにだけ向いてしまうと、
子どもが興味を失ったり、拒否反応をするようになったりします。
そういうことをお医者さんは心配しているんじゃないかな、と思います。
じゃあ、こんなことはどうでしょうか?
・お絵描きに誘ってみたら、少しだけど意外と楽しそうにやってくれた
・絵本を読んであげたら喜んだ
こういうことまで「やめなさい」という意味ではないんです。
お医者様だって、生活の中で、楽しく遊んであげたり、声掛けしたり、
そういう自然に育てていくこと自体を「教えないで」と
言っているのではないんです。
でも、「無理して教え込まないで」の一言だけだとわからないですよね。
こんにちは。
とても嬉しい事があり、
澄川先生にお礼を言いたくてメールしました。
娘が、保育園から帰って来たら、
「ママ、〇〇ちゃん(自分)、今日保育園でカレーを食べたんだよ」
と話してくれたんです!!
すごく感激しました。
最近は、
いつ?の質問に答える練習をしていていたので、
今日と言えた事が更に嬉しかったです。
遊ぶ時も、「じゃあ、〇〇(自分)がママのお腹をくすぐるね!」など
話してくれるようになりました。
病院の先生からは、1年前の受診時に
「出来ない事を無理させないのが良い」と言われ落ち込んで、
どうして良いか分からなくなっていたのが、
澄川先生の「遊びも言葉も経験」と教えてもらい、
本当にそうだなぁと実感しています。
先日受けた就学時健診も、特に指摘されませんでした。
色々と教えて頂き、ありがとうございました。
上記のお客様の事例でも分かるように
何も教えなければ今のままです。
「無理して」教えるのではなく「工夫して」教えることが大切なのです。
子どもが嫌がるのなら、何なら喜ぶのか、
まだ難しいのなら、何なら難しくないのか、
そうやって大人が頭を使って、工夫することが大切です。
でも、どうやって工夫したらいいか分からないという方もいらっしゃると思います。
私も、自閉症の息子が1人目の子どもだったため、子育て自体が初めて。
定型発達の娘が喋れるようになるまでは、
会話や育て方のイメージがなかなか持てませんでした。
だから、発達障害や自閉症、言葉や発達の遅れがある子のママに、
子どもの言葉や成長を引き出すための、毎日の育て方について
具体的に詳しくお伝えしています。
3歳くらいまでのお子さんへ、言葉が出て、簡単な受け答えが出来るようになるための教え方や、園の設定活動に参加できるための基礎的な力で幼稚園入園準備になるような
必要な関わり方をお伝えしています。
ざっと見て、出来そうなことから真似してもらえば、力をつけていくことができますよ。
マンツーマンでじっくり学びたい方のために
▼子どもらしい遊びや言葉・生活の力をつける
ベーシックプログラム(トイレや着替えがまだの子はこちら)
▼子どもと話せるって楽しい!就学準備にも!
ことばプログラム
▼小学生のお子さんはこちら
「無理して」ではなく、子どもの目線に立って、出来る事を少しずつ積み重ね、
着実に力を付けて行きましょう。
医者や心理士さんにせっかくアドバイスをいただいても、
じゃあ、具体的にどうしたらいいの?って、
わからないことってありますよね。
自閉症の診断についても、「自閉症は治りません。」とか言われて、親としては不治の病の宣言をされた気持ちになるかもしれませんが、
医者は、「子どもを受け入れたうえで、前向きに育ててほしい」という意味だったりします。
自閉症や発達障害は、育て方によって大きく成長が変わります。
うまく育てていくことで、定型発達の子とほとんど変わらないように成長していく場合もあります。
そのためには、子育ての知識や、子どもの発達の知識が必要です。
「話しかけましょう。」
と言われても、何をどう話しかけていいかわからなかったり・・・
「待ちましょう。」
と言われても、ただ待つのか、何かしながら待った方がいいのか・・・
いつまで待ったらいいのか・・・
具体的に、ママである自分が何をしたらいいか知りたい方のために、
具体的なかかわり方を書いていますので、参考にしてほしいと思います。
>>ことばの遅れとおとなしいや無口との違いって何?ことばが遅れると何が困るの?
>>言葉が出ない・遅い子から言葉を引き出す「ちょうだいから三語文まで」発語を促すカンタン家庭療育
参考にしてくださいね。
ことばが出ない・遅い子・発達障害や自閉症の子の育て方のご相談は、約300組の実績がある澄川綾乃のことばカンタン家庭療育にお任せください。
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