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理由の説明も予定の会話も 日常会話で自然に教えられる!

こんにちは。

ことばカンタン家庭療育の澄川綾乃です。

 

 

言葉の遅れについて
よくこんなご相談をお聞きします。

・抽象的な会話が出来ない

・理由の説明が出来ない

・自分の気持ちが言えない

・なんでそう思ったのか話せない

・時間感覚がついていないため複雑な予定は理解できない

うちの息子もそうでした。

 

 

今も、自分から上記全てを自分の言葉でうまく話す事は出来ませんが、
おおよそは通じるようになっています。

自分で言えなくても、こちらが察して、こうなの?と聞けば
それをちゃんと理解出来るようになりました。

 

 

以前はどんな状況だったのか、
どうやって言葉の力をつけていったのか、
理由の説明や予定の会話ってどんなものなのか、
ことばプログラムを受けている他のお客様はどうなのか、
などについてお伝えしたいと思います。

 

 

●公的療育では言葉が伸びず・・・

 公的な幼児期の療育は、時間数が少なく、
内容も足りないため、効果が薄いと思っています。

・言語療法は、机に向かうため、
多動傾向の子は受けられない。

・言語療法や公的な療育は週に1時間程度。
言語療法の先生すら
「療育でたいして言葉は変わらないよ」というくらい。

・言語療法は絵カードなどで苦手を補足するもの、
・作業療法や市の療育では遊びの中で言葉を引き出したり
 集団トレーニングをすることがメイン

 どちらも「日常会話で不自由なく言葉のやり取りが出来る事」を目的にしていない

 

私が調べたり、全国のお客様から聞いて感じることです。
幼児期が一番伸びる時期であるのに、とても残念です。

公的な療育は大切な機会だとは思いますが、
それだけではぜんぜん足りないなあと感じます。

私が思うに、
ママ達が願う「効果」って、
言葉の苦手なところをちょっとフォローするとか
言葉がちょっと増えるってレベルじゃないと思うんです。

普段のおしゃべりが上手になって、
園の出来事を詳しく教えてくれるようになって、
お友達とも会話をしながら遊べたり、
ケンカしても言葉のやり取りで仲直り出来たりすることじゃないかな。

 

 

うちの息子は、多動で、
言語療法すら受けられませんでした。

家庭療育がきっかけで言葉が出始めたものの、
市の療育は、遊びの中でただ要求の言葉を引き出す手法で、
新しい言葉は声掛けもなく、知っている言葉の声掛けのみ、
言葉はまったく発達しませんでした。

幼児期は、家庭では、
お料理を中心に家庭療育をしていましたが、
多動の息子にやらせることに気を取られ、
言葉を教える方に頭がまわらず、
言葉や知能だけ発達が極端に遅れたように思います。

 

 

●小学校支援学級の担任の先生との出会いがきっかけで・・・

小学校1年生の担任の先生が、
息子の活動中の写真を教室に貼ってくださり、
息子が興味を持って見ていたので、

写真を使って会話をするようになりました。

使わない言葉ではなく、
自分の経験したことを話す事が日常会話で最も大事で、
それが最短の言語訓練だとも気づきました。

そのうちに、息子が「なんで言葉がしゃべれないか」に気付きました。
私は普段から息子に、
「具体的に話したことがほとんどなかった」からです。
「おいしいね。」「おやつ作ってるね。」などと、
ただ一言、言っていただけで、
具体的な話は何もしていなかったことに気付きました。

また、私の言葉は、
いつも同じ単語や言葉ばかりのことに気付きました。
だから息子が話す言葉の語彙も増えませんでした。

息子の言葉をよく聞いてみると、
息子は、動詞を名詞とセットや、
場面とセットで覚えていて、
言葉自体の意味をよく理解していないことも気付きました。

そうやって、息子の言葉を研究しました。

●息子の言葉 今ではこんな会話が出来るようになっています

小学校の時期は、宿題をやらせることや
算数を理解させることに力を入れてしまいました。

それで、言語については、
写真を使った会話、目の前の会話、語彙を増やす事くらいしか
教えてあげられなくて、時間をあまり費やせませんでした。

言語・知能面をもっと伸ばしてあげられず悔やまれますが、
それでも、息子は、自分で言葉を組み立てて話すようになりました。

「ママ、立って」「ここ」「ボール持つ」「転がす」と、
喋り始めの子どものようですが、
これがもともと本来の言葉の発達の順番であるということに気付きました。

言葉を1つ1つしっかり理解すれば、
相手の長い話し言葉も、区切って、頭で理解することが出来、聞く力がつきます。
そして、話すときも、単語の羅列から、だんだん文章らしくなっていきます。

そして、現在の会話、振り返りの会話だけでなく、
未来の予定、理由の理解が出来るようになり、
家族の会話らしくなりました。

息子「●●(プール)行きたい」
私 「ヘルパーさんが来る時ね。」
  ・・・男子更衣室の関係で 移動支援の日
私 「ヘルパーさんが4月29日と5月1日に来るよ。
   29日は時間が短いから、
   5月1日ならいいよ。
  でも、5月1日は、夕方にスイミングがあるから、
  プールが2回になっちゃうけどいい?」
息子「いい!」

それで、息子は混乱なく、4月29日は別の場所へ、
5月1日はプールに2回行くことが出来ました。
上記のような話が通じるようになりました。

私「明日遊園地に行こうね。」

翌朝
息子「ママ、起きて、遊園地行く!」

私「まだ5時やん!?7時まで寝かせて。
  7時まで寝る!」

息子「ママ、7時になった!遊園地行く!」
と時間ぴったりに起こしに来ました(;^ω^)
私は途中で起こされて眠かったけど・・・(苦笑)

お料理も大好きで、お料理しながら、
蒸しパンの中が生ならもっと蒸さないといけないことや
お肉の色が茶色く変わるまで焼かないといけないことを理解し、
会話のキャッチボールができます。

こういう理由の会話も出来るようになっています。

これまで、私は、難しい話は、
どうせ息子には分からないだろうと、
話しかけてもいませんでした。

でも、子どもに分かるように話してあげれば、
いくらでも通じるんだと分かりました。

そして、このような関わりは、全て、家庭の中で、
普通に育てる中で出来たことでした。

大事なのは、普通に育てて、
難しいところだけ丁寧に教えてあげる、
それだけの事でした。

私は、自分の経験を伝えて、家庭療育プログラムを作り、
相談に乗る仕事を7年しています。

お客様の累積は、400組近くの親子を支援してきています。

 私のお客様の中には、
重度、中度の知的障害のお客様もいらっしゃいますが、
最近はもっぱら軽度のお客様が増えています。

「療育の先生に、普通学級は無理だと言われました。」

「言語療法の先生に、療育を受けても言葉はたいして伸びないよと言われました。」

「小学校の普通学級に入れたい」、とか、「少しでも伸ばしたい」などで、
なんとかしてほしいと、私に頼ってくださいます。

私の家庭療育サポートの実績は、
軽度の1歳遅れの子であれば、
半年から1年の家庭療育で、
遅れの1年分と通常発達の1年分の、
合わせて2年分発達している子は多くいます。

IQが1年で、20や30上がったとも聞いています。

私のお伝えしたとおりに素直にやってくださった方は、
無理だと言われていた普通学級に、
ちゃんと知能が追いつき、
お友達とも会話出来るようになって、
学校にも了解をもらって入って行く子が多くいます。

幼児期に中度の知的障害のお子さんでも、
二語文がある程度話せるお子さんは、
息子と同じ状況で、
自分で言葉を組み立てて話せるようになっていっています。

言葉の出ない2歳や3歳の頃から始めて、
普通学級に入ったり、
日常会話はおおよそ私の息子のように出来るようになった、
と言う子も多くいます。

普通学級に行くことを目的にしているのではなく、
本来子どもが持って生まれた能力を
最大限に引き出してあげたい、との思いで支援しています。

以下のような感想を沢山いただいています。

●お客様の感想・ご成長ぶり

◆感想1◆
4月に小学校(普通級しかない小学校です)に入学して、
どうなることやらと不安もありましたが、
今のところ、
なんとか毎日楽しく通っています。

『マスクがぬれたので、新しいマスクを下さい』、
『お便りファイルの名札がはがれた』事などを、
先生の言いに行っているようです。

先生にヘルプのことばを言いに行った話を、
子どもが家に帰って私に報告してくれたので、
頼もしく、安心しました。

クラスや学童でも新しい友達の名前も聞かれます。

澄川先生に10月からお世話になり、言葉数も増えました。

わたしもつい忙しいと黙って
黙々と家事をしてしまいますが、

向き合って会話したり、
目の前の実況中継をしたり、
手順を一緒に言語化したりと
普段の生活のなかで、言葉を増やしていくコツを
たくさん伝授していただき、

まだまだできることがあるんだな!と
はげみにもなり精神的にも助けられました。

療育ではここまで、関わり方を教えてくださることはなかったので、
澄川先生のことばプログラムに申し込んで本当によかったなと
思っております。

◆感想2◆

言葉でのやり取りが以前よりとても増えたように感じます。

今まで療育を通所して受けてきましたが、
どの療育施設より澄川先生による家庭療育の方が
著しく効果が高い事を実感しています。

もっと早くに始めればよかったと後悔してしまうほどです。

私にできるのか自信がなく、
なかなか手を出す事ができずにいましたが、
思い切ってやってみて本当に良かったです。

いつも的確なアドバイスありがとうございます。
今後とも宜しくお願い致します。

●子どもに分かるように+具体的に話してあげる事が大事

子どもが言葉一つずつをちゃんと理解できるように、
語彙を増やしながら、

難しいことは実物や写真を見せながら

興味のあること、聞いてくれることから、

分からないと決めつけないで
ちゃんと話してあげてくださいね。

そうすれば、ちゃんと物事を理解して
会話のキャッチボールが出来るようになっていきますよ。

自分一人ではなかなかうまくいかない、
うまくいく方法を聞いて最短で子どもの力を伸ばしたい、
そんな方はぜひ、ご相談ください。

発達段階に合わせて3つに分かれています。

ママが家庭で出来る日常会話のトレーニング方法はこちら
▼家庭療育プログラム:ことばプログラム
https://sumikawa-ayano.com/word_program/

▼小学生のお子さんにはこちらで対応しています
https://sumikawa-ayano.com/school-students/

まだ身の回りの事が出来ていないお子さんに
言葉にプラスして、
身の回りの事なども合わせてお伝えするのはこちら

子どもらしい遊びや生活ことばの力をつける
▼家庭療育プログラム:ベーシックプログラム
https://sumikawa-ayano.com/personal/

自分のことが自分で出来るようにならないと
言葉で話そうという精神発達にいかないので、
まずはトイレ、ご飯、着替えの自立が大切です。

発達段階に合った必要な関わりをしていけば、
子どもは自然と成長していきます。

日常会話のトレーニング方法を学んで、
子どもとの会話を楽しんでほしいと思います。