3歳になったら喋るって本当?言葉が遅い子が3歳に喋り始めた事例と習得速度について
よく、「3歳になったら喋るよ」と言われるけれど、本当なの?
実際に、3歳になって喋った子はいるの?
子どもの言葉の遅れに悩むママのために、
自身の子どもも言葉が遅く、
約300組の言葉の遅れがある子のご家族をサポートしてきた私が、
3歳になって喋った子の事例をご紹介します。
事例1「3歳で喋り出して、自然に言葉の遅れを取り戻した子どもの事例」
言葉が遅く、1歳半検診でも、2歳の再検査でも
言葉は出ていませんでしたが、
話しかけたらよく聞いてくれていたし、
言葉もよく理解していて、
コミュニケーションは取れていたと思います。
2歳の再検査でも「靴はどれ?」と聞かれて指差し出来ませんでしたが、
保育士さんや他の待っている子どもたちと遊んでいる様子から、
「コミュニケーションは取れているし、多分大丈夫だろう」と言われました。
子どもの方から、絵本の絵や文字を指差して「え?」と言っていたので、
「これなあに?」って聞いているんだと思い、
「新幹線だよ」などと答えてあげていました。
物の名前もよく覚えているようでした。
息子が3歳のときに、二人目の出産のために
里帰りしたら、息子が喋り始めました。
喋りだしたら、一気に喋りだしました。
普段は旦那の帰りも遅く、子どもと二人でいることが多かったので、
子どもの要求を理解して、先回りして叶えてしまっていたと思います。
実家に帰って、母と私がコミュニケーションを取っている様子を見て、
子どもも喋るようになったんだと思います。
私と母が、言葉でやり取りしたら伝わる、というモデルになったのではないかと思います。
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上記のお子さんは、その後も順調に言葉が増え、
上手にお話できるようになり、その後の健診も引っかかることがなく、
地元の小学校の就学時健診でも問題なく、
現在も小学校の普通学級で問題なく生活しています。
今は5年生、小学校も後1年、という年齢になっています。
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その一方で、3歳になって喋り始めても、
言葉がなかなか増えない子どももいます。
事例2「3歳で喋り出したけど、言葉が遅れたままの子どもの事例」
私の息子は、2歳で自閉症と診断されています。
3歳半で喋り始めました。
コミュニケーションは自分の言いたいことが中心。
幼児期は、思いを共有するような会話は少なく、
言葉は教え込んだ言葉ばかり、という状態でした。
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私の息子は、教え込んだ言葉は言えるけれど、
教えていない会話を保育園で覚えてきたりするのは苦手でした。
私と娘(息子からみると妹)の会話を覚えて自分の言葉に使うことも
ほぼありませんでした。
幼児期に言葉の遅れは取り戻すことが出来ず、
小学校は地元の小学校の支援学級に入学しました。
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息子は言葉は遅いですが、教えたことは覚えるので、
これは、私が一通りのコミュニケーションを教えれば、
思いを共有するような会話や、
質問に答えることも出来るようになるのではないか、と思いました。
幼児期も、小学校入学後も、長い年月をかけて、子どもの言葉の発達を勉強し、
療育の先生方や支援学級の先生の教え方も見て研究しました。
そうして、どんな会話を教えればいいのか、
子どもはどんな風に話せないといけないのか、
子どもが思いを共有する会話をするためにはどうしたらいいのか、
今ではない、過去の会話を楽しむにはどうしたらいいのか、など、
1つ1つ勉強しました。
普段の生活の中で、それを楽しく1つずつ会話をしていき、
質問したら理解して答えてくれるようになり、
思いを共有する会話もできるようになってきました。
今日の出来事も、教えてくれるようになりました。
こういったように、
喋りだしたけど、言葉が遅いまま、という子どもの場合は、
言葉を理解して喋る能力はあるので、
会話を大人主導で練習していけば、言葉の遅れをかなり改善していくことができます。
幼児期にもっとこういう風に話しかけていれば、と悔やまれますが、その頃の私は、息子の言葉を伸ばす方法が分かっていませんでした。
今ではよくわかります。多くの方に知ってほしいと思います。
こちらは事例1、2とは別の事例です。
事例3「3歳で喋りだし、大人主導で教え続けて、言葉の遅れを取り戻したお子さんの事例」
言葉の遅れ以外にも問題があり、自閉症と診断されました。
3歳までは喋りませんでした。
そこで、澄川先生に相談すると、すぐに言葉が出るようになりました。
そこで、澄川先生のところへ通いました。
子どもに必要な言葉を1つずつ教えていきました。
質問の意味を生活の中でうまく声掛けして、
1つずつ理解させていき、答えられるようにしていきました。
質問に単語で答えられるようになったら、
文で答える練習をしていきました。
1往復の言葉のやり取りが出来るようになったら、
2往復、3往復で長く言葉のやり取りが出来るように練習していきました。
大人と問題なくコミュニケーションが取れるようになったら、
兄弟やお友達とコミュニケーションを取る練習をしていきました。
日常会話で問題なくコミュニケーションが出来るようになったら、
絵本を要約したり、絵本の内容について質問に答える練習もしていきました。
年長になったばかりの頃は、言語療法の先生に「普通学級は難しい」と言われましたが、
年長の10月に受けたWISC(ウィスク)の知能検査は
知能推理が85、言語は99、後はすべて100を超えており、
普通学級に入学することが決まりました。
息子は、自閉症と診断されていたこともあり、
子どもが自然に言葉を身に着けていったのではなく、
澄川先生と生活の中で教え込んでいったことで
言葉の遅れを取り戻すことが出来ました。
1つの言葉を教えるにも、1ケ月では覚えられず、
何ヶ月もかかった言葉もあります。
話しかけても無視されたり、
逃げてしまったこともありました。
それでも、澄川先生に相談しながら、アドバイスを貰い、
励ましてもらって、頑張り続けました。
よく夫婦で、澄川先生に出会っていなかったら、息子はどんな風に成長していたんだろうと話をします。
小さい時からプログラムを始めたことで、小学校、無事にみんなと普通学級に通えることが決まりました。
ありがとうございました。
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言葉が遅い、発達障害や自閉症の子どもの発達を引き出す育て方は澄川綾乃のことばカンタン家庭療育へご相談ください。
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