自閉症スペクトラムの子の問題行動 原因と性格のタイプ別の対応方法
発達障害や自閉症などの言葉や発達がゆっくりな子は、かんしゃくや自傷行為などの問題行動によって自分の「イヤ」という気持ちを表現することがあります。
そして、その行動によって、相手の要求を拒否して自分の思いを通そうとすることがあります。
特に外出先だと人目も気になるし、早くやめてほしくて、ただそのままお子さんの要求を飲んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それは絶対にやめましょう。それは、お子さんの不適切な行動をより悪化させます。
これは、心理学に基づく裏付けがあるのです。
人は、その後に起こる結果によって、その前に起きたことを判断するという「行動分析」という考え方です。
この考え方によると、癇癪(かんしゃく)によって自分の望みどおりになれば、癇癪という行動のおかげだと認識され、癇癪を正当化してしまって、余計に癇癪がひどくなることがあります。
では、どうしたら良いのでしょうか。
以下に、癇癪、パニック、自傷行為や他害行為の原因とその正しい対処方法をお伝えします。
発達障害や自閉症の子どもは、言葉でうまく自分の気持ちを言えなかったり、どうしていいか分からないために、自分の感情まかせに、衝動的に不適切な行動をとってしまいます。
言葉を理解して、自分の気持ちを自分の理性で抑えることが出来るようになってくると、癇癪や自傷行為、他害行為は無くなっていきます。
発達障害や自閉症の子どもは自分の気持ちをうまく伝えられないため、その時の嫌だった気持ちや悲しかった理由を大人が代弁してあげてください。
すると、癇癪や自傷行為、他害行為ではなく、自分の気持ちを言葉で言えるようになっていきます。
パニックになっている子は、そのときは何を言っても目にも耳にも入っていないことがあります。
落ち着かせてあげると良いですね。
抱っこすると暴れて余計に癇癪が長引く場合は、そばで見守ると良いです。
同じような事がおきれば、子どもはまだ言葉に出来ない気持ちを、同じように癇癪や自傷行為、他害行為であわわすしかありません。
出来れば、同じような状況を作らないようにしてあげたいですね。
その場でパニックになって、正しい言葉や行動を教えられない場合、場を離れてから言い聞かせても良いです。
でも、あまり間があくと、いつのことを言われているのか分からなくなりますよね。
そんな場合は、別のときに、練習の場を用意してあげましょう。
たとえば、子ども同士のおもちゃの取り合いでパニックになる子は、家でママと二人の時に、おもちゃの貸し借りの時に使う言葉「かして」「いいよ」などを練習しましょう。
練習をし始めてから、落ち着いて言葉で言えるようになるまでには、何年もかかる場合があります。
気長に言い聞かせていく事が大切ですね。
発達障害や自閉症の子どもは、小さいうちは、大人の力で、押さえつける事も出来るために、3歳くらいまでは、大人が力づくで対応してしまったりします。
でも、4歳、5歳、6歳になると、身体も大きくなり、力も強くなり、大人の力でも、どうにもできなくなっていきます。
子どもの成長とともに必要なのは、分かってできる事。
是非、諦めずに、気長に、言い聞かせて行きたいですね。
強く「ダメ」と言ったり、子どもの癇癪にママが嫌な顔をしたときに、癇癪がひどくなる子は、抱きしめてほしいタイプの子。
辛い時には、ママに「嫌だったね」と優しく抱きしめて、楽しい場所へ抱っこで連れて行ってほしいタイプです。
そういう子は、癇癪のときに押さえつけると、怒って余計に暴れることがあります。
子どもが癇癪をしたときに、親が離れると、わざとひどく癇癪をする子も、この構ってほしいタイプです。
癇癪のときに、話しかけたり近くにいると、いつまででもパニックがつづく。
そっとしておいたり、ママが部屋を離れると落ち着くタイプは、この、そっとしておいてほしいタイプです。
<ご相談事例>
言葉が遅い子どもの問題行動:叩くなどの「してはいけない事」をどう教えるか
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