子供の奇声を止めさせたい!毎日の奇声がストレスになるママ・パパへのアドバイス
「子供が外でキーキー声を出すのを止めてくれない」
「子供が所かまわず叫ぶと、どうしてもイライラする」
「子供が奇声を出すから、お出かけが怖い」
子供が奇声を発するのをやめさせたいが止められず、その奇声が理由で辛い場面が頻繁にあるというママ・パパはとても多いです。
「子供なんだから多少大きな声を出しても仕方ない」と割り切れたら良いですが、「こんなにキーキー叫んで、周りの人に何て思われているんだろう……?」と考え出したら、不安でいっぱいな気持ちになっても不思議ではありません。
奇声が癖になっている子供を持つママ・パパの多くが、同じような苛立ちや不安を抱えています。
今回は、子供の奇声に悩むママ・パパに向けて、奇声を減らすにはどうしたらいいのか、奇声をだしたらどう対応すべきか、奇声のことで募るイライラや不安にどう向き合えばいいのか、お伝えしていきますね。
子供の奇声に何らかの対策を講じたくなったとき、「また叫んでる、嫌だなぁ」「また怒らなくちゃいけないなぁ」という気持ちを1度おさえて、できるだけ客観的に子供が奇声を出す状況を観察してみましょう。
「子供がなぜ奇声を出すのか?」が掴めれば、奇声を止めさせる、あるいは奇声の回数を減らすことが“早く”できるかもしれません。
細かな奇声の理由は子供によって違いますが、「意味がある奇声」か「意味がない奇声」かの2パターンには大別することができ、そのどちらであるのかによって、どう接してあげればいいのかが変わります。
意味のある奇声は、「あれをしたくない」「これがイヤ」という強い気持ちをママ・パパに伝えたいけれど、その気持ちをあらわす適切な言葉が見つからない時に発せられるタイプの奇声です。
嫌な気持ちになった時に、「嫌」という言葉を使えなかったり、何が嫌なのか・どうしてほしいのかがうまく言えない子供は、何とかそのことを分かってもらおうと、たまらず「ギャーッ!」「ワーッ!」と叫んでしまうことがあります。
上記のような状況でよく耳にする奇声は、子供がまだうまく話せない何らかの言葉の代わりに、使われているのかもしれません。
こうしたタイプの奇声をなくす・減らすためには、奇声から言葉への変換を、ママ・パパが手伝ってあげることが大切です。
子供の‟言葉にできない気持ち”が奇声として発散された時に、親はその状況を見て「イヤだったね」などと、言葉で気持ち(奇声)を代弁してあげるといいでしょう。
⇒ 代弁とは?言葉が出ない・遅い、発達障害や自閉症の子に効果的な代弁はどうすればいいの?
すぐには理解できないかもしれませんが、根気よく代弁を続けていくことで、「この気持ちをママ・パパに教えるときは、イヤって言えばいい」と、子供が気付くチャンスを与えられます。
「奇声よりも言葉のほうが、スムーズに自分の気持ちが伝えられる」と、経験を通して子供が理解すると、ただ叱りつけるよりも自然に、奇声をなくす・減らすことができるでしょう。
時や場所などに関わらず、ほんの何気ないタイミングで発せられる奇声(叫び声以外も含む)は、何の意味も持たないタイプの奇声かもしれません。
‟大人の鼻歌”のように、退屈を紛らわせたい時や、何となく気分のいい時に思わず出てしまう奇声は、お家の中では制限しすぎないほうがいいです。
というのも、発声する力が未発達で普段からうまく話せない子供の場合、そうした何気ない奇声であっても発声の練習になるという、良い面があるからです。
自宅など、周りに迷惑をかけない環境でも構わず「静かにして!」と奇声を遮ると、子供が声を出すこと自体を嫌がったり、感情をおさえたりする可能性があります。
自分しか聞いていない、誰にも迷惑をかけない環境での意味のない奇声は、無理にやめさせる必要はないでしょう。
ただ、「病院などではキーキー声でなくても、やはり奇声は困る」という考えも分かります。
そのようなケースでは、子供のなかで‟病院=静かにするべき場所”と結びついていない可能性を考えて、例えば口元にバッテンをつけたイラストカードなどを使い、“今、この場所では少しだけ大きい声を我慢しよう”と、視覚的に伝えられるとよいですね。
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意味のある奇声と意味のない奇声、分けて対応しているつもりでも「奇声を止めない」「奇声が減らない」ということは、往々にしてあると思います。
「子供の奇声に悪気がない」と分かっているのに、イライラして叱りすぎて自己嫌悪になるママや、子供が奇声を出すのが怖くて一緒にお出かけするのが嫌になってしまうパパだって、少なくありません。
「親として失格かも……」と自分を責めてしまいがちですが、そうした悩みは奇声を発する子供に真正面から向き合うからこそ起こり得るもの。
子供の奇声を原因とする悩みが、どうしても尽きないのであれば、子供と向き合い過ぎているのかもしれないです。
もちろん、子供を大切に育てることは大切ですが、親だって1人の人間なのですから、いつだって子供と真正面から向き合う必要は、実はそんなにないんじゃないかと考えています。
子供の奇声があるたびに「なんとかしなくちゃ」などと、四六時中神経を向けていたら、ママ・パパの心が疲弊してしまうのは当然です。
子育てにおいて見守りが必要なことはもちろんですが、何も毎回、子供の奇声に敏感に反応する必要はないのです。
特に、家の中であれば、子供もママもくつろいでいいはず。
子供の奇声が聴こえづらいように、ウォークマンで自分の好きな音楽を聴くなどして、たまには距離を置くことを試してみてください。
奇声を発する子供は、奇声以外にも親だけで対応することが難しい、もしくは大きな負担になるような行動をいくつも取る場合があります。
それらを「全部自分で何とかしよう」と思いながら毎回子供と出かけることは、親にとって非常に大きなストレスです。
叱り過ぎたことで自己嫌悪に陥ったり、常にハラハラした状態が続くと、子供との外出が楽しくなくなります。
また、通園・通学・通院など、本来は外出しなくてはいけない状況下でも、外出しないことが増えていくかもしれません。
こうした状況はママ・パパ、そして子供、みんなを辛くします。
そこで知っておいてもらいたいのは、移動支援サービスの存在です。
自治体から発行される移動支援の受給者証(※1)があれば、療育手帳・障害者手帳などがなくても、移動支援サービスを利用することが可能です。
※1 一般的には、日常生活の移動が困難であると判断された場合に発行されます。
「今日だけは○○に連れて行ってほしい……!」
そんな時でも、他の身内には気を遣って頼めなくて、今まで大変な子供の移動をいつでも・どこでも親だけで行っていたかもしれません。
しかし「きちんと頼める先があるんだ」「いつも自分が頑張って子供を連れていく必要はないんだ」と知ることで、気持ちに余裕が出てくるのではないでしょうか。
移動支援サービスの外出範囲や、かかる費用は自治体によって異なります。
利用を検討する際は、“自分が住んでいる地域の移動支援サービスの詳細はどうなのか”、しっかり確認しておきましょう。
以上、奇声を止めない子供に悩むママ・パパのための情報をまとめました。
実際に子供が奇声を止める、日常生活に問題ない程度まで減らすための対策は、ここで例に挙げた以外にも様々あります。
ただどういった状況にあるにせよ、「奇声を止めて!」と思った途端に、奇声は止まないことは、これまでの経験からも痛切に感じていることだと思われます。
だからこそ、記事の後半で取り上げたような、ママ・パパの気持ちを軽くするための考え方も、大切にしてほしいのです。
子供や周りのことばかりを気にして、自分のことが後回しになっているママ・パパ、そして追い詰められてしまうママ・パパはとても多いと聞きます。
「子供の奇声をどう止めるか」という考えに囚われて辛くなったら、「奇声を発する子供とどう接するか」、「奇声を発する距離をおく手段は何か」と、視点を変えてみるといいかもしれません。
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