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就学時検診とは?就学判定から決定までの流れ(小学校)と迷い

就学時検診とは・・・

就学時検診って、ご存知ですか?
小学校に入学して、授業中にウロウロしてしまったり、
授業についていけなくなったり、
調べてみると、発達障害だったりします。

 

発達障害の早期療育のために、
私たちの子どもの頃にはなかった
3歳児検診や5歳児検診が出来ました。

 

そして、小学校に上がる前にも、
心身ともに、障害やケガ、病気が無い状態かを確認する、
就学時検診が行われます。

 

もともと療育に通われている子は、
定型発達の子どもとともに地域の小学校で就学時検診に参加したり、
地域によっては、別の機関で受ける場合もあるようです。

 

そこで検診を受けて、定型発達の子どもと同じ、
普通学級に進学するのか、
それとも、普通学級とは別に設けられた「特別支援学級」に進学するのか、
「特別支援学校(旧名:養護学校)」に進学するのか、
と選択を迫られることになります。

 

先日、岐阜市の幼児支援教室主催の先輩と語る会があり、話を聞きに行ってきました。(各市町村によって異なりますので、参考までに留めてください。)

小学校の普通学級と通級指導教室を併用で通われているお子さんや、特別支援学級に通われているお子さんについて、就学判定委員会の判定が出てから就学先決定、現在の小学校での様子の話を聞いてきました。

みなさん口をそろえて言われたことは、「就学判定委員会の判定が出てから、親が最終判断するまでの時間がほとんどない」ということでした。

 

相談から就学判定委員会の判定、就学先決定まで

岐阜市では、次のような流れで、就学先が決定します。

6月頃:就学の個別相談会
9月頃:学校見学
10月頃:就学時検診・就学の個別相談会
11月頃:就学判定委員会
12月頃:委員会の判定から判定結果の連絡、それを聞いて親が最終的に就学先を決定

 

就学時の選択としては、一般的に次のものがあります。
1 小学校の普通学級に在籍する
2 小学校の普通学級に在籍し、通級指導を受ける
3 小学校の特別支援学級(昔で言う特殊学級)に在籍する
4 特別支援学校(昔で言う養護学校)に進む
<<<詳しくはこちら>>>
>>通級指導とは?特別支援学級とは?特別支援学校とは?就学先・小学校の選択
>>就学時検診 発達障害の息子と定型発達の娘のこと
 

9月に就学時健診で子どもの様子を見ていただき、10月に子どもの話を伝えて、希望によっては園に様子を見に行ってもらい、それらの情報から、就学先をどこにするのが良いかを、専門家が話し合う、就学判定委員会にかけられます。

その結果を伝えられるのが12月頃で、すぐに返事を求められるそうです。

10月に健診が行われるのは、ぎりぎりまで子どもの成長を待って判断したいという判定委員会の想いがあるそうです。

 

すぐに返事を求められるのは、特別支援学級の定員が8人までと決められているため、定員を超える場合はもう1クラスつくらなければいけなかったり、2クラスあるものを1クラスに減るなどによって、教員の人員配置が変わってくるために、教員の人事とも関係するからです。

このように、学校関係者も、子どものことを思って、ぎりぎりまで待って、そして、どの子にも一番良い選択が出来るように努力されているんですね。

普通学級か特別支援学級か 就学時検診と就学決定までの流れ(小学校)

 

就学判定委員会の判定結果と親の迷い

就学判定委員会の判定が思っていなかった判定が出て、どうしようか間際に困られた方も何人かいらっしゃいました。

「普通学級と通級指導教室の併用」との判定が出ると思っていたのに、「特別支援学級」の判定が出たという方は、すごく悩まれるそうです。

 

その際に、判定を受け入れずに普通学級に通わせる、そういう選択肢を取る場合、その年度は通級指導教室には通えません。
通級指導教室に通うためには、「通級指導教室」という判定が必要で、次年度の就学判定委員会を待つことになりますが、次年度も、望む判定結果になるとは限りません。
(岐阜市の場合は、毎年判定委員会があり、希望すれば判定委員会にかけて次年度からの在籍の見直しができます。)

 

特別支援学級が自分の校区の学校にある場合には、普通学級に入れてみて、適応できなければ特別支援学級にすぐ移る、ということもできないことはないようです。(岐阜市の場合、判定が下りている年度は、定員としてカウントされているのだそう。)
でも、自分の校区の学校に無い場合は、普通学級は自分の校区の学校に入るため、適応できない場合は転校して特別支援学級に入らなければなりません。
そうなると、本当に普通学級に入れるべきなのかを迷うことになります。

 

どんな判定が出ても良いように、どの判定が出たときにどうするか、というのを、あらゆる判定を想定して考えておくと良いです。

どんな判定が出たとしても、悲観することなく、お子さんのために努力し続けてほしいと思います。

 

普通学級か特別支援学級か 就学時検診と就学決定までの流れ(小学校)

 

また、普通学級に入れてみたけれど、適応できずに支援学級に変わることになったとき、適応できなかった子どもは不適応によって学校への不信が根強くでたりすると、ただ特別支援学級へ移るだけではなく、心のケアなどが必要になるという問題もあります。

その子その子の性格も考えて、慎重な判断が求められます。

このように、難しい選択ですが、こんな例もあります。
普通学級で不適応になり、支援学級へ行った子が、中学に入るタイミングで普通学級に戻った。

こんな話を聞くと嬉しくなりますね。

 

子どもの成長は一律ではありません。
成長が遅くても追いつくこともあるし、離されることもあるし、同じ子でも、一生のうちに変化します。

そんな変化を、周りが分かってくれて、本人に一番良いところを探してくれる、認めてくれる、こんな手厚い温かい支援が、これからの時代には求められるものだと思います。

 

そして、こんな話もありました。
「特別支援学級は、普通学級に行けないから、ダメな子だから、そうやって行くものじゃない。特別支援学級の子の中には、学力は普通学級の子よりはるかに高い子もいる。何かしらの支援が必要だから行くのです。その子に適した就学先を選んであげてほしい。」

本当に、そうだと思います。
その子の学力や性格を客観的に判断して、どうやったら、力をつけていくのか、考えてあげてほしいと思います。

普通学級か特別支援学級か 就学時検診と就学決定までの流れ(小学校)

 

また、その子の人生、小学校がすべてではなく、家庭や地域での生活も、大きな力となります。
だからこそ、ご家庭でできる事や、地域での活動など、お子さんにとって良い環境を整えてあげてほしいと思います。

 

そして、言葉の力は家庭で育てていくことができます。
毎日の園での出来事をママに報告できるようになり、
分からないときに、分からない、困った時に困ったと伝えられる、
何が分からないのかを伝えられる、
絵本の内容が理解できて、質問に答えられる、
こんな言葉の力があれば、就学も安心ですよ。

就学時検診とは?就学判定から決定までの流れ(小学校) 安心して小学校に遅れる言葉の力の育て方