コンプライアンスや強化子が不要のABA行動分析による自閉症児の家庭療育
ABAの自閉症療育とは、自閉症療育が研究された初期の頃に、アメリカのロバース博士が、自閉症児にABA行動分析を用いた高度集中治療を行い、自閉症児の約半分が知的に遅れなく、小学校の普通学級に進学したというのが、ABA行動分析のロバース法という方法です。
日本では、病院や市町村による療育ではなく、NPO団体や個人の先生のよって行われることが多いです。
高密度というのは、週に40時間もの時間、1対1で、主に机に向かわせて、教えていきます。
ABA行動分析は、子どもが大人のまねをすることを重要視し、大人の動作をまねする「動作模倣」や、顔の表情や舌の動きを真似する「顔の動作や表情の模倣」を行います。
「同じものを重ねる」マッチングと言う方法から、物の名前を教えていきます。
単語が言えるようになったら、二語文、三語文も教えていきます。
机で教えたことは、忘れやすいため、「汎化」と言って、どんな場面でも使えるように、実際の生活の場面で再度教え直します。
ABA行動分析のロバース法がTEACCH(ティーチ)やPECS(ぺクス)と大きく異なるのは、ABA行動分析による自閉症療育は、大人主導の療育で、自閉症の子どもに1つずつ物の名前を暗記させていき、知識を詰め込み、定型発達の子どもと同じレベルの知能や言語の習得を目指すことです。
遅れがある子どもの知能や言語能力を定型発達と同じレベルまで引き上げるために、ABA行動分析による自閉症の療育に要する時間は膨大で、また、大人主導でカリキュラムが組まれて、子どもは机に向かう事を強要されるために、子どもによっては不適応をおこし、親が断念する、という事例も少なくありません。
「ABA行動分析による自閉症児の療育は日本でも進めている団体があるけど、それとどこが違うの?」
こういった内容のコメントを頂きましたので、ABA行動分析による自閉症児の療育の歴史と、私の療育の方法とこれまでの経緯について簡単にお話致しますね。
私は、息子の自閉症をなんとかしたいと思い、調べるうちに、このロバース法ABA行動分析による自閉症児の療育にたどりつきました。
このロバース氏の翻訳本「自閉症児の教育マニュアル」が日本で販売されているのを知り、隅々まで読みました。
しかし、週40時間もの時間を療育に充てることなど、困難だと感じていました。
そんな時、日本にも、ABA行動分析による自閉症児の療育をやっている団体があること、ABAの先生を派遣している団体もあることを知り、私も会員になってやってみました。
残念なことに、結果は出ませんでした。
それ以前に、出来なかったんです。
ABA行動分析(ロバース法)の自閉症の療育の基本であるコンプライアンスとは、自閉症の子どもが椅子に座って机に向かい、机の前にいる大人の指示を待って、指示通り行動することです。
そして、指示に従ったご褒美をもらいます。強化子とは、そのご褒美の事です。
なぜご褒美が用いられるかというと、自閉症の子どもは、褒められることで頑張ろうと思えない子が多いために、ご褒美によって頑張ろうという気持ちになってもらうためです。
強化子とは、自閉症の子どもの好きなもので、大人の指示に従ったご褒美でもらうことにより、子どもの正しい行動を強化する、という意味で強化子、という名前が付けられています。
強化子には、お菓子や、子どもが好きなおもちゃを使用します。
強化子がお菓子の場合は、貰って食べたらなくなるのですが、オモチャの場合は、20秒程遊んだら、大人に返さなければいけません。
そんな数秒で、大好きなおもちゃを返す、という事が、幼児期の子どもにとっては、我慢できなことで、ひどい癇癪(かんしゃく)をおこします。
うちの息子も、ABAで基本とされる、椅子に座って、コンプライアンスを確立する、指示に従う、強化子を(ご褒美に貸してもらったおもちゃを数秒で)返す、ということが出来ませんでした。
特に強化子を返すことが一番ネックでした。
自閉症の息子は、当時、小さいものを握って安心する癖があったため、強化子を返すことができませんでした。
ABA行動分析による自閉症児の療育では、泣いてでもコンプライアンスを確立することを強要しますが、私は、その方針は取りたくないと思いました。
だから、日本でのABA行動分析による自閉症児の療育の団体は脱退したのです。
ABA行動分析による自閉症児の療育団体の会長さんともメールで何度もやり取りして、考えましたが、どうしても私の子育ての方針には合わなくて、子どもの個性とも合わなかったので、無理やりコンプライアンスを確立して机で教え込むということはやめました。
ABA行動分析による自閉症児の療育をやめた方の多くが、私と同様に、無理やりコンプライアンスを確立することや、まるで動物の調教のように強化子で子どもをつることに抵抗を感じています。
ふつう、子育てでは、1歳から3歳頃の子どもを長時間机に向かわせることはありません。
子どもは、自閉症児でなくても、どんな子でも、そんな小さい時期に、じっとしないからです。
それを、自閉症療育をやらせるために、無理に行うので、子どもが嫌がってできない、と、ABA行動分析(ロバース法)による自閉症児の療育を諦める方も多いのが実状です。
一方、ABAでの自閉症児の療育効果は高い。
何とか、机に長時間いられなくても、強化子が無くても出来ないのか、と考えたのが、カンタン家庭療育の始まりです。
私のABAによる自閉症児への療育では、子どもがやりたくなることを最重要視しています。
やりたくないことを無理強いして、たとえそれが実現しても、イヤイヤやっていては、覚えるまでに相当の時間がかかります。
子どもって、大人が覚えてほしくないことほど、覚えていくもの。子どもは、楽しくて興味があることはすくに覚えるんです。
自然な子育てに近い形で教えていくから、普段の育児も楽になります。
子育てが楽しくなると、子どもがもっと可愛く思えるようになりますね。
>>多動性障害と自閉症3歳「介護から育児に!子育てらしくなり子どもが可愛く!」
>>1歳半の言葉が遅い子のパーソナル療育プログラム「癇癪が減りママと遊べるように」
そして、教える内容は妥協せず、日常会話から小学校に向けた学習言語や、お勉強の力を習得していくために、プログラムにその内容を入れます。
そのやらせ方、教え方が、机に向かって淡々と記憶することではなく、絵本を使ったり、日々のママの声掛けの種類を増やすなど、母子ともに無理の無い「自然な子育てに近い方法」で行っていきます。
療育だから机で、ではなく、普通の育児に近い形で教えていく、実はそれが、一番の近道で、時間短縮して教えられるんです。
毎日の忙しい子育ての中で、効率的に、声掛けを変えるだけで、言葉を教える事ができるんです。
私も同じように言葉が遅い・自閉症の子どもを育て、何年も子どもの癇癪や言葉の遅れに悩み続けました。
そんな私が息子から言葉を引き出し、会話ができるようにしていった経験をもとに、言葉の遅れに悩むご家族300組をサポートしてきた方法を、保育士監修の無料メール講座でお伝えしています。
日常会話が出来るようになると、保育園や幼稚園での様子を知ることが出来るようになります。
早く会話が出来るようになると、お友達ともお話でき、言葉の力がどんどん伸びていきます。
そんな、すぐに使える言葉や会話をどんどん引き出していくのが、澄川綾乃のカンタン家庭療育のABAの特徴です。
>>言葉集中療育プログラムのお客様の声「普段の声掛けを変えるだけで・・・!」
>>言葉集中療育プログラム「家庭療育でここまでたくさんの言葉を引き出すことが出来た!」「療育施設の療育だけでは短期間でここまでたくさんの言葉を引き出すことはできなかったと思います」お客様の声
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ABA行動分析では、質問にこたえる練習は単体で行うんですが、それを日常会話の中で、どう使って言ったらいいのか、という事が分かりませんでした。
だから、言葉がなかなか進まずに、苦労しました。
そこで、本来、ママの子の会話って、どんなものだろう、と研究しました。
机でおしえるのではなく、言葉は最初から生活の中で教えたい。
生活の中で、ママの声掛けを増やし、単語から文章へ長くお話できるように子どもの言葉を引き出したい。
単純な質問に答える練習から、何往復もある日常会話が使えるように教えていくにはどうしたらいいのか。
会話をする力を育てたい。そんな家庭療育をしたい。それが本来の子育てではないか。
だから、私は、ABA行動分析による自閉症児の療育を家庭で机に向かわせる方法ではなく、日々の生活のママとの会話の中で言葉を教えて行く、子どもがすぐに使える言葉を発展させて、国語力をつけることを、考えた2つの家庭療育プログラムを作りました。
入園や就学に必要な言葉の力を1つずつつけていきます。
言葉が出ない・遅い・発達障害・自閉症の子の言葉や発達を促す育て方をお伝えします
2つの家庭療育プログラムでバックアップしています
パーソナル療育プログラムと言葉集中療育プログラムでバックアップしています。
日常会話を増やすこと、絵本が読めることを重視して、普通の子育てに近い形を理想にして、その状態に近づけていくため、日常会話が増え、すぐに使える言葉を増やしていきます。
言葉は、日々の日常会話の中で身に付けるのが一番の近道。
そうすれば、毎日が家庭療育の言葉の教室になります。
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