言葉が出ない・遅い、発達障害や自閉症の子の各療育機関との保育園・幼稚園との連携
言葉が出ない・遅い、発達障害や自閉症の子どもの育児について、昔は家庭が中心でしたが、今は公的な療育があり、幼稚園や保育園でも支援制度がある場合があります。
社会全体で未来を担う子ども達の成長を支える社会の仕組みが出来ています。
その主なものについてご紹介したいと思います。
私は、幼稚園や保育園は、早いうちから幼稚園のプレ(入園する前年に体験で月に1回程度通う事)に参加したり、一時保育(ママの育児ストレス解消などのために月何回か保育園に預ける事)などを利用して短時間でも預かってもらう機会があると良いと思います。
(言葉の遅れや発達障害が理由で一時保育が出来ない市町村などもあります。岐阜市もその1つです。)
子どもは子どもを見て育ちます。家庭では与えられない環境があるからです。
その方が、親も子どもと離れてリフレッシュしたり家事ができます。
子育てが苦手な方にとっては、園の先生と言う育児のプロと相談をする機会がもてます。
でも、良い面もあれば、マイナス面もあります。
集団保育では、1対1のような密な関わりの時間が少なく、特に3歳未満の親との1対1の関わりが大事な時期に、その時間が減ってしまうからです。
子どもは1対1で、気持ちを聞いてもらいながら、言葉も考える力も育ちます。
集団の中では、聞くのが中心で、自分の嬉しかったことや楽しかったことをいっぱい話す時間はあまりありません。
だから、家で子どもと会話することも大切にしてくださいね。
言葉は家庭の中で育ちます。
「働かなきゃいけないから、預かってもらえればどこでもいい」という風に幼稚園に入園してしまったお子さんが、後で転園することになるなどの事例でよく相談を受けます。
保育園や幼稚園の先生に、発達の遅れについての理解や愛情が無ければ、100害あって1利無しです。
よって、園への入所については、よく先生方と話し合って決めるようにしましょう。
保育園の入園の場合は、発達がゆっくりな子3人に保育士を1人追加してくれる「加配」という制度があります。
こちらの制度を利用して担任の数を計算してくれる保育園をお勧めします。
岐阜市の保育園では、公立の保育園や、近年民営化された保育園は、加配制度が利用できます。
過去から、開園からずっと私立の保育園では、やっていない場合もありますので、園にお尋ねください。
幼稚園、保育園ともに、次に記載する保育所等訪問支援という制度を利用することもお勧めです。
これは、専門の指導員(障害者の通所療育施設の先生など)が、お子様が通う保育園や幼稚園に定期的に様子を見に来て、保育園や幼稚園で支障なく楽しく生活が送れるように、担任の先生へお子さんの発達の遅れの説明やお子さんとの関わり方を指導していただけます。
担任の先生へ専門家から助言してもらえる他に、園や家庭ではない第三者が中立的な立場で支援してくれるというのが大きなメリットになります。
利用の際は、各市町村に連絡し、指導員を派遣してくれる療育施設を確認して連絡を取りましょう。
利用には、病院を受診し、各市町村へ公的な「受給者証」を申請して取得する必要があるため、早めに相談すると良いですね。詳細は各市町村へお尋ねください。
>> 保育所等訪問支援事業とは・・・岐阜市の第1号としてサービスを受けて
各市町村によって名称は異なりますが、言葉の遅れや社会的な遅れなどを支援するための公的な支援教室です。こちらも利用するといいですね。
市や県では、定期的な発達検査や「療育手帳」の交付を行っています。
療育手帳を取得すると、遅れや障害の程度によって補助金がもらえ、各種療育サービスが受けられます。
市で病院の先生を招いて障害の診断を行ってくれるところもあります。
病院では、障害の診断や定期的な発達検査を行っています。
「療育手帳」や「受給者証」の申請に必要な書類の作成も行っています。
また、手先の動きをトレーニングする作業療法や、言葉やコミュニケーションのトレーニングをしたり、発音などを矯正する言語療法などの療育も行っています。
低年齢児のために、遊びを取り入れて指導を行う病院や、トレーニングのみの病院など、病院によって内容やカリキュラムは様々です。各病院へお尋ねください。
保育園や幼稚園ではなく、発達障害児のために公的機関が設立した専門の通所療育施設です。
保育園や幼稚園ではなく、発達障害児のための私立の通所療育施設です。
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