発達障害や言葉が遅い子の家庭療育の効果・発達状況・お客様の声

言葉が遅い・自閉症の子の問題行動:叩くなどの「してはいけない事」をどう教えるか

言葉が遅い・自閉症の子どもの問題行動:叩くなどの「してはいけない事」をどう教えるか

言葉が遅い自閉症の3歳の加配がつかない幼稚園に母子通園されているお子さんのパーソナル療育プログラムのご相談支援事例

パーソナル療育プログラムで言葉がたくさん出てきてオウム返しができるようになり、
名詞だけでなく、動詞も出るようになり、
語彙を増やして
現在と過去の使い分けができるようになってきました。

 

<過去の話>
「トミカで遊んだ」などの、楽しかったことを言うようになりました。
他にも、「おいしかった」「敗れちゃった」「壊れちゃった」「汚れちゃった」などと言います。

<現在の話>過去刑ではなく、区別して言葉を使っています。
「おいしい」「汚れている」「破れてる」「はきたい」「きたい」
「・・・してる」「・・・したい」という言葉の使い方が出来るようになってきました。

言葉が遅い・自閉症の子の問題行動:叩くなどの「してはいけない事」をどう教えるか|澄川綾乃のカンタン家庭療育のプログラム

言葉が遅い・自閉症の子の問題行動:叩くなどの「してはいけない事」をどう教えるか|澄川綾乃のカンタン家庭療育のプログラム<参考リンク>

言葉の発達の順番
2歳3歳の幼児期の言葉の遅れで見直したい関わり方

 

言葉がよく出るようになっている一方で、問題行動が出てきました。
物事への興味からいたずらをするようになったんです。

 

 

<問題行動の対応事例 ケース1 靴を濡らす>

お友達の靴を、水の中に入れてしまう、という事でした。

子どもがよくやりたがることですが、「お友達の靴」となると、園でも大問題になりそうな、困ることですよね。
怒っても笑っているからどうしたらよいかと相談を受けました。

 

<問題行動の対応方法1>
水にぬらすという子どもの興味・遊びを完全否定するのは良くないです。
水にぬらしていいものといけないものを教えていきましょう。

良いものに代替・置き換えしていく対応方法です。

言葉が遅い・自閉症の子の問題行動:叩くなどの「してはいけない事」をどう教えるか|澄川綾乃のカンタン家庭療育

<問題行動の対応方法2 理解させる>

「したらダメ」と教えることはもちろん大切です。
でも、それだけでなく、どうしていけないのか、問題行動のいけない理由を理解できるようになってほしいですよね。
そして、ほかの事でも、良いことか悪いことか考えられるようになってほしい

それは、以下のような順序で教えていきます。

 

<問題行動の対応方法2-1 濡れて冷たい、いやを教えよう>

悪いかどうかと言うことも教える必要があるが、まだ善悪の判断がつかない時期
それよりも、自分が嫌という事に気付かせる方が分かりやすいです。

まずは、自分が濡れて気持ち悪い、嫌だということを教えましょう。
言葉が遅い・自閉症の子の問題行動:叩くなどの「してはいけない事」をどう教えるか|澄川綾乃のカンタン家庭療育
<対応方法2-2 人の気持ちがわかること>

2-2-1の「濡れて冷たい、いや」がわかったら、
次は、「自分の靴をぬらされたらいやだね。」「お友達もいやだよ」
など、自分の気持ちや相手の気持ちを教えましょう。

 

1の「濡れて冷たいことがいや」とわからないうちに、2-2を説明しても、
自分もいやじゃないことを、相手がいやだと想像することはできません。
自分で感じるようになってから、人の気持ちも同じだという事を説明すると良いですよ。

 

言葉が遅い・自閉症の子の問題行動:叩くなどの「してはいけない事」をどう教えるか

ここまでで、注意してほしいことは、
お子さんがお友達の靴をぬらしたら、僕の靴もぬらしてしまおう、とは書いていない
点です。
もし、いやな気持ちを教えるために、僕の靴も大人が濡らしてしまうと、靴をぬらして良い、という見本を示していることになってしまいます。
ではなく、雨などで濡れた機会を利用して、「濡れいる、気持ち悪い」を教える、
そして、「濡れたら気持ち悪いよね。だから、お友達の靴もぬらしたらだめ」という
風に教えます。
これは、「叩いたら痛い」を教えるときも同様です。

 

<問題行動の対応事例 ケース2 叩く>

叩いたらだめ、を教えるために、ママが子どもを叩くと、それは「叩くモデルを示している」ことになってしまいます。
最初に教えるべきことは、「痛い」ことを教えましょう。
転んだときやぶつけたときなどに、痛いところに手を当てて「痛い」と教えましょう。
次に、「叩いたら痛い」を教えましょう。
お子さんが叩いたら「痛い!」とちゃんと言って、教えることが大切です。
「叩くと痛い」については、叩かれたときに「痛い」といやな顔をすれば、ちゃんと理解できますよ。

言葉が遅い・自閉症の子の問題行動:叩くなどの「してはいけない事」をどう教えるか

また、大人は、「『痛い』と分からせることに必死になる」のではなく、
「『なんで叩いたのか』その理由を把握すること」、
「叩くのではなく『子どもがすべき行動は何なのか』を本人に教える事」が大切です。

 

ケース1のような、ふざけてやっている場合とは違い、
ケース2のような場合は、正しい言葉や行動が出てくれば、不適切な行動は自然に減っていきますよ。

 

正しい言葉や行動を教える無料メール講座はこちら

言葉が遅い・自閉症の子の問題行動:叩くなどの「してはいけない事」をどう教えるか

 

人をケガさせた・物を壊したとき・・・保険は大丈夫!?

言葉が遅い子どもの中には、自閉症知的障害の子どももいます。
自閉症や知的障害の子どもは、同年齢の定型発達の子どもと比較して、やることが幼く、同年齢の子が通常やらないような物損や他害行為をすることがあります。
特に問題になるのは、子どもがわざと物を壊したときなど、通常の保険会社が取り扱っている幼児用などの損害賠償保険では適応されない場合もあります。
そのため知的障害者の協会と保険会社が共同で運営している専門の保険もあるようですので、ご相談されると良いですね。

 

療育園や特別支援学校に在籍していると、そういう専門の保険のパンフレットも配布されて情報が入ってきますがくるけれど、通常の幼稚園や保育園だと情報が入ってこないですよね。このホームページや無料メール講座では、そういう情報をご提供していきたいと思っています。

 

<参考リンク>

>> 自閉症・知的障害・言葉が遅い子の叩くなどの家庭内暴力の理由は?どうやって対処したらいい?

 

>>自閉症スペクトラムの子の癇癪・パニック・自傷行為・他害行為の問題行動への対応方法★動画解説付き★

 >>問題行動(癇癪(かんしゃく)・パニック・自傷行為・他害行為)の背景
癇癪・パニックの原因と性格のタイプ別の対応方法
自閉症児の噛みつく他害行為の理由と直し方(事例)